盲目の予言者

男として生まれたテイレシアスはある時期女になり、
9年の時を経て男に戻った。

 

山中で二匹の蛇が交わっているのを見たテイレシアス(男)は
二匹の蛇を打つ。
再び同じ場面に出くわしたテイレシアス(女)はやはり同じことをする。

 

蛇は雌雄ともに左右二つの生殖器があるので
複数で絡み合う(長時間)ことがある。
また互いにクネクネと縛り合うように交わるようだ。

 

性にかかわらずテイレシアスはそれらを嫌った?
彼は盲目の予言者として知られている。
見えるがゆえに間違いを犯してしまうことがあるので
予言者としては見えない方がいいのかもしれない。


ウラニア

アフロディテはアフロディテ・ウラニア(天空の女神)と呼ばれることがある。
彼女は海をたゆたう天空神ウラノスの男根にまとわりついた泡から生まれた。
ウラノスの血を受け継ぐ女神だからウラニス?
さらに誕生した場所は支配権をめぐって殺し合う(飲み込み合う)地ではなく、
ガイア(地)が自力で生んだポントス(海)だった。
アフロディテ・ウラニア(美、愛。性)の故郷は天空あるいは海ということになり、
美しいものは地上に存在しない。


パラスの皮

ゼウスは父クロノスの禍根(支配権を子に奪われる)を断つため
最初の妻メティス(知恵)を飲み込んだ。
父のように飲み込んだものを吐き出すことなく

頭部で成長させたゼウスは武装したアテナを生む。

彼女はギガースとの戦いでパラスと向き合い、
彼の皮を剥いで自分の盾に張り付けるという荒業をやってのける。
パラスアテナとも呼ばれるアテナは
このパラス(ギガースの一人)との戦いに勝利したことで
こう名乗るようになった。

 

ヤマトオグナと名乗っていたヤマトタケルも
命をかけたクマソタケルとの戦いで

死に瀕したタケルがオグナに名を献上することで
ヤマトタケルは誕生する。

 

戦うことは交わる(X)ことでもあるようだ。


ギガースの夜明け

ゼウス(第三世代)の支配に対抗して

戦いを挑んだギガース(第二世代)は

神に殺されない能力を持っている。

 

混沌の世界からの脱出を試みたギガース。

 

彼らは自らの生誕地にいるかぎり

倒されることはない。

 

時代が求める時代の逆行(ギガースの夜明け)なら

神は彼らを守るだろう。

 

 


エンケラドス

ティタン神族をタルタロスに幽閉したオリンポスの神々の
次なる強敵は巨人ギガース。

 

彼らには課せられた予言があった。
『人間の力を借りなければ勝利を得られない。』

 

不死身の神々と限りある命を生きるギガースの戦いは
初めから不死身を貫くオリンポスの圧勝が約束されていた。

 

ウラノス(ガイアの子であり夫でもある)の切り落とされた
性器から流れた血(犠牲)を受け止めたガイア。
地形を切り裂いたり山や巨岩を投げ捨てることもできた
ギガースはこの痛みを伴うガイアの血を受け継いでいる。

 

世界で多発する地震や噴火はギガースの仕業。
そんなギガースの一人にエンケラドスがいる。
彼はアテナに投げつけられたシチリア島の地下に
封印(殺されてはいない)された。

 

オリンポスの世界支配を揺るがすギガース。
さらにエンケラドスと命名された土星の第二衛星は
生命が存在するかもしれない星で、
現在の進化したオリンポス体制を脅かす

原始的な生命につながるかもしれない。


愛には愛を

羊飼い(被害者アベル)を殺した農耕者(加害者カイン)は
その罰として安住の地を見出せないまま放浪者となる。

 

『カインを殺す者は七倍の復讐を受けるだろう。』

カインの貢物を拒否した神は

さまよえる罪人が殺されないよう自分が守ることを宣言している。

 

目には目を、歯には歯を

 

相手の目(歯)をつぶしてしまった罪に対して自分の目(歯)で償う
というのが本来の意味。

ところがカインの末裔である人類は復讐を容認する言葉にしてしまった。
こうして荒っぽい人たちが荒っぽい社会を構成し続けている。


悲劇的ではあるけれど

デメテル(女神)とイアシオン(人間)は

クレタ島の三度耕された畑で交わった。
そしてプルートス(富と収穫の神)が誕生する。

プルートス「良き者にだけ富を与えよう。」
ゼウス「そんなことをしたら貧富の差が増すばかりだ。」

人の良し悪しが見えたプルートス。


この混沌の世界でそんなものが見えてはいけない。
ゼウスはプルートスの視力を奪う。

 

一度ならず三度も畑を耕したイアシオン。
彼は雷(ゼウス)に打たれて死ぬという運命を引き受ける。
しかし三度耕された大地は残った。


エロスのあと

エロスが持つ金の弓矢で射抜かれると
人は理性を失い恋は盲目あばたもえくぼで恋に落ちる。
気まぐれなエロスはいつまでも子供で成長しない。

 

エロスの弟アンテロスは弓で矢を射ることはない。
何故なら彼は矢を持っていないから。
弓だけを携えているアンテロスは

人の失われた理性を取り戻させるべく、
その精神に働きかける。
落ちる恋から脱して落ちない愛の道へ。
成長するのが愛だから。

 

 


 


永遠の処女

巨大な陰茎を象徴するプリアポス(母はアフロディテ)が
眠っているヘスティア(かまどを守る処女神)に近付こうとした。
しかしロバがいなないてヘスティアは難を逃れたという逸話がある。

 

プラトンはヘスティアを次のように評した。
彼女1人だけがのんびりしていた。

 

男関係が全くないので

ややこしい愛憎ドラマに巻き込まれることはない。
他の神々のようなエピソードは全くないけれど
一番まともな神だと思う。


純潔を守り抜いた(子はいない)ヘスティアの血は

調理場のかまど(火)に託されている。


貸借関係

映画 『グリーンマイル』 は死刑囚が収容されている刑務所E棟の話なので
電気椅子を使って遺族や関係者の前で死刑が執行されます。

 

普通ならスポンジを水につけてそれを頭に乗せて
電気が通りやすくして一瞬で終わらせるところを
乾いたスポンジを頭に乗せて死刑を執行してしまうんですね。
 

すると電気が通りにくくなって、ちゃんと死ねない。
かといって途中で止めることもできないので
長い間苦しんでやっと死ねたのですが、

憎しみに燃えた遺族の人も煙や異臭で見るに耐えないような様子で、

途中で退席してしまうんです。

 

「彼は長い間苦しんだ。

もう何の貸しもない。」

 

この言葉が印象的でした。


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