わたしは君たちの道を行かない。
君たち、肉体の軽侮者よ。君たちはわたしにとって超人への橋ではない。
『ツァラトゥストラはかく語りき』より。
ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』をベースにした
映画(1979年チャンス)を観ました。
原題はただそこにあるという意味の『being there』。
エゴ(私)のない主人公(チャンス)は本当の庭師だった。
肉体を使う庭師は肉体の侮蔑者とは呼ばれない。
春が来て夏が来て秋が来て冬が来ることを知っていた。
そしてまた春が来て夏が来て・・・秋が来て冬が来る。
始まりはいつ? 終りはあるの?
Life is a state of mind.(人生とは心の姿である。
この映画の最後でこの言葉が語られる。
個々の心の姿がその人の人生を創り上げる?
欲得がなく(空っぽ)見ることが好きだったチャンスは
欲得だらけの世界を去り高みの城を目指す。
前半で箱庭から出たチャンスは中央分離帯を自分の道とした。
常にチャンスだったチャンス。
次期大統領候補に祭り上げられようとしていたチャンスは
この世界のシステムから離脱した結果、
超人になって湖面を渡れたのかもしれない。