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    ラコニアからレスボス島へ

    • 2011.05.31 Tuesday
    • 22:35

    冥界に通じる入口があるとされた“ラコニア(ギリシア南部に位置するペロポネソス半島のさらに南端の地方名)”を調べていて知ったのが簡潔さを示す“ラコニック(laconic)”という単語。このラコニア地方に侵入した(紀元前11世紀頃)ドーリア人がその中心に建設したのが都市国家スパルタ。ラコニアの核はスパルタ? 会話は簡潔? シンプル・イズ・ベストの生活? 冥界の入口はココから? また蜜柑の産地としても有名な地域で、ラコニアというオレンジジュースが生産されているらしい。温暖な気候と風土によって産み出された蜜柑の基本はまさにラコニック。木からもぎ取り手で皮をむきサッと食べられるもんね。

     
    このラコニアにあるとされる冥界の入口を潜り抜け冥界に達したのが竪琴奏者で詩人でもあったオルフェウス。死んだ妻を取り戻せなかった彼の精神は激しい痛みに耐えきれず、自分に言い寄るすべての女性を避け孤独の人生を送ります。しかし芸術家タイプのオルフェウスに言い寄る女性たちは多く、最終的にその酔っ払い女どもに八つ裂きにされ人生を終えることに・・  死んだオルフェウスは竪琴と一緒に川に捨てられ、川を下って流れ着いたのがラコニア(ギリシア本土)から北東方向に位置するレスボス島。このレスボス島・・ ギリシア領土ではあっても東のトルコ沿岸に近い。オルフェウスの魂はギリシアという国から離れたかった?

                

            湾(海)が陸地に深く入り込んでいるレスボス島。

     
    オルフェウスの魂と竪琴が流れ着いたとされるこの島に伝わるもう一つの話の主人公がオリオンと一字違いのアリオン。レスポス島出身のアリオンもまた音楽家で詩人。彼はシチリア島(イタリア領)で開催された音楽&詩コンクールに参加し優勝します。しかし輝く日々は長く続かず、故郷に帰る航海の途中で海賊に襲われ死と向き合うことに・・ 海に飛び込むしかない状態に追いやられたアリオンを救ったのが海の豚イルカ。死を覚悟したアリオンを背中に乗せ向かった先がラコニアのタイナロン岬。その後、無事故郷に帰ることができたアリオン。その功績でイルカは天に上げられ海豚座になったとか・・ 先のオルフェウスの話からも分かるようにアリオンもまたラコニアからレスボス島に向かっています。


    余談になりますが、この島に住むレスボス人を英語で表現すると“
    Lesbian”。
    その後どういう過程を経てこの言葉が女性同性愛者を意味するようになったのかは不明ですが、レスボス人とレスビアンは結び付いてしまいました。音楽と詩に秀でた才能を発揮したオルフェウスとアリオンがそのラコニックキーを握っているのかも。                               

    • 2011.05.30 Monday
    • 22:26
         
    エドウィン・ランドシーア(18021873)『The Old Shepherd's Chief Mourner


            棺に寄り添う
    シェパード犬がChief Mourner(喪主)。
            
    死んだのは飼い主だった老羊飼い( Old Shepherd)。
           
    孤独な飼い主と飼い主に忠実だった犬の強い絆を感じます。

     仲が良かった飼い主と犬。
               
    イメージは冥界を守るケルベロス。

    白詰草クラブ

    • 2011.05.29 Sunday
    • 22:23

    鬼の持ち物とされる棍棒は英語で表現すると会員制クラブの“クラブ(club)”と同じ単語が使われています。共通する趣味のクラブもゴルフのクラブもトランプのクラブもすべて『club』でそのうちの一つが暴力的イメージの棍棒。怪物退治でその怪力を発揮したヘラクレスを象徴する持ち物がトランプのクラブ(と同じように先端に三つのコブがある棍棒でした。この三つ葉マークは蛇がいないアイルランドの国花クローバー(白詰草)の葉がベースになっていて、かつては牛馬のエサとなる牧草として栽培されていたマメ科の植物。空気中の窒素を吸収して成長するクローバーは土に窒素を供給できる緑肥植物でもあり、土の養分を吸い上げて育つ他の植物とは完全に反対の役割を担っています。
       

         裸眼では見えない白詰草の几帳面な咲き方はツメツメなのにキレイ。

      

           三枚の葉が一体化した白詰草の葉には白い線があり、

             そのラインを結ぶと聖なる三角形になる。

         鬼やヘラクレスが所属しているのは先が尖った三角クラブ?

    犬と死

    • 2011.05.28 Saturday
    • 22:17

    死者だけにのみ立ち入りが許されていた冥界に生者の身で立ち入ったのが詩人オルフェウスと怪力の持ち主ヘラクレス。さらに神々がエロスの妻として認めた人間プシュケも冥界訪問を果たしています。冥界に通じる道は危険な一方通行(往路のみ)で、まさに♪行きはヨイヨイ帰りは怖い♪の世界。その怖い復路を通ってこの世に帰って来たのが先に示した三人の生者。死者が住む世界と生者が住む世界は大きな隔たりがあったようで、その境界に陣取っていたのが音楽と甘いモノが大好きな怪物ケルベロス。彼の父は原初の神ガイアが最後に産み落とした怪物あるいは神とされるデュポーン(暴風や台風を司る)で、怪物と神の違いは紙一重。

                
    北欧神話に登場する死者の国(ヘルヘイム)にもガルムという名の番犬がいました。またエジプト神話に登場する冥界の神アヌビスは頭部が犬であるとされています。死の世界と深くかかわる犬は世界共通の認識? 日本では犬と死を結びつけ無益に死ぬことを“犬死”という言葉で表現しています。犬が死ぬと無益・・ では猿が死ぬと有益? さらに武士道をわきまえない侍を小馬鹿にして呼ぶのが犬侍。他に犬神(人に害をなす目に見えない憑きもの)や犬神人(京都祇園辺りで屍の始末や道路の清掃などをしていた)などという言葉あり、犬と神は切っても切れない間柄。そういえば神を祀る神社には犬っぽくない狛犬がいるし、dogの反対はgodだし、大神と同音の狼は犬の原種でもある。

             
    さて話を元に戻して冥界の忠実な番犬ケルベロス(底なし穴の霊を意味する)を考えてみたいと思います。底なし穴からイメージするのはこれ以上落ちようのない最後の最後に通じる奈落の底。ヘラクレスが挑んだ12項目にも及ぶ難行の最後の最後が奈落の底を象徴するケルベロスに光を当てること。連れてくるにはまず冥界にたどり着かなければならず、その条件を満たすのに必要だったのがエレウシスの蜜儀に参加することでした。エレウシスの蜜儀とは大地の女神デメテルが誘拐された娘を探し出すため我を忘れて各地を放浪したことと関係しているようで、意識がある状態では冥界にはたどり着けない感じ。次に彼は冥界の入口があるとされているラコニアのタイナロン岬を目指します。ここから先は歩いて行くことはできず、覚悟のうえ海に飛び込んだ者だけが冥界の入口に立てるのかも。こうして冥界から連れてこられた地球の核的存在ケルベウスを見て凍りついたのが命令したエウリュステウス。犬に光が当たるのはこの世では御法度・・ということでケルベロスは現在も死者の国を忠実に守り続けています。 

    サボテンの花

    • 2011.05.27 Friday
    • 22:24
            
              こんな息苦しいトコロ・・ モオ〜ッ耐えられない!

       
                 無事脱出に成功したゼルロイド花。
     暗闇でトゲだらけの世界に長く居続けるとサボテンじゃなくても脱出したくなる!

    花色混交

    • 2011.05.26 Thursday
    • 22:21
            鬱陶しい五月雨の中、込み入った状態で咲くサツキ。 
         

         紅白の花びらが入り乱れて咲く色合いはバラエティ豊かな反面、
                
    無秩序なバラバラ感も感じます。
    紅白がうまく混じると写真(↑)の下の方に見える穏やかな花色になるんだけれど、

           

         対立したような雰囲気で赤と白が混じると落ち着けないこのケバサ。  

           日本の軍旗に似た配色は精神高揚を重視している感じで

                リラックスムードとは正反対。

       

           ピンクの花で統一されたこのサツキが一番落ち着く。

               天候も気温も落ち着きのない五月。

           しかも五月に咲くサツキまで落ち着きのない花色で、
                
    五月蠅いハエも落ち着きがない。

       サツキの花色混交は五月を象徴する花色なのかも(英語でカモはmay)。

    オルフェウス

    • 2011.05.25 Wednesday
    • 22:29

    生きている身で冥界に下ったオルフェウスの母は9人姉妹ミューズ(ムサ)の長女カリオペ。芸術神ミューズたちは“オリンポス”のゼウスと“ティタン”ムネモシュネ(記憶の神)の対立する二人の間に誕生しています。美声の持ち主とされたカリオペは叙事詩を司る神で、住処は不毛の石灰岩で構成されたパルナッソス山。その美声の持ち主の夫(オルフェウスの父)はというと、アポロンとする説とトラキア王オイアグロス(人間)とする両極端の説があり、竪琴を抱えて冥界訪問を果たした詩人オルフェウスから想像すると彼の父はアポロンの方がふさわしい。とは言うもののオリンポス在住のアポロンとパルナッソス在住のカリオペは同居状態にない。普通なら決してたどり着けない暗部に達したオルフェウス。奇跡とも言える生者の冥界訪問を可能にしたのが亡き妻を心から想う彼の愛情。その愛を後押ししたのが父から譲り受けていたあの竪琴でした。

      
    オルフェウスの新妻だったエウリュディケ(森の木の妖精)は草原で養蜂家アリスタイオスに追いかけられたことがありました。その時の事故(蛇に足を噛まれた)が原因で命を落としたエウリュディケ。このストーカー癖のあるアリスタイオスもオルフェウス同様アポロンの息子で、二人は異母兄弟の間柄。人妻であると告げられてもなお彼女を追いかけ回したアリスタイオスは直接の加害者ではないにしても結果として彼女を死に向かわせています。幸せの絶頂にあったと思われるオルフェウスはアリスタイオスのせいで奈落の底を見る羽目に・・ こうして絶望を知ったオルフェウスはこの世で知っている人は誰もいない死者の国に向かいます。番犬ケルベロスも管理者ハデスもオルフェウスが奏でる竪琴に心を動かされ、彼は生きて死者の国を見るという特殊体験をすることになります。              

     
    これらの話から死者の国を想像すると詩や音楽に心を奪われる人が多く在住しているような・・ そういえばオルフェウスのママは農作物ができない不毛の地を故郷にもつ芸術神で、祖母は記憶の女神。芸術的才能に恵まれていたオルフェウスは記憶を頼りに地上(見えている部分)から冥界(見えない部分)に達したのではないかと思います。その道案内を務めたのが竪琴の発明者でゼウスのメッセージを伝える役目も担っていたヘルメス。生者オルフェウスが死者の国訪問を達成できたのはその背後にゼウスがいたから? 父はアポロンかどうかハッキリしなかったけれど、彼の祖父は間違いなくゼウス。オルフェウスの記憶の中にいた祖父と祖母のはからいで、普通なら決して開くはずのない冥界の扉は開きました。 

    ドクダミ

    • 2011.05.24 Tuesday
    • 22:31
           毒溜め解消に効くドクダミはドクダミのニオイがします。 
        

                 わたしの別名は“雪ん子”。

     

    花びらに見える4枚の苞葉は一枚ずつ開き、外側の苞が最も大きいサイズになっています。抗菌作用のある渋き(ドクダミの古名がシブキ)ニオイのせいで寄り付く虫はいない。日当たりのいい場所より日陰がお気に入りのドクダミの根は苞と同じように白い。見える部分も見えない部分も美しい白さのドクダミ。その美しい白さを保つことができるのがあのニオイ。さらに花言葉がヨウワカラン“白い追憶”。毒にも薬にもなる危険な草があるなかで、毒を全く含まないドクダミはすべてが薬になります。
    根も葉も花も酒に浸して作ったドクダミエキスを塗って雪ん子を目指そう!

    目撃

    • 2011.05.23 Monday
    • 22:30
        

    人のスケッチを描くのがうまい主人公ルーサーは緻密に下調べをして静かに忍び込む泥棒の腕も持っていました。繊細な絵画表現ができる腕を持つということは緻密な計画を立て他人のモノを大胆に盗む腕にもつながる感じ。キチンと下調べをして忍び込んだ大富豪サリバン邸の寝室にあったのが厳重な電子機器で守られていた金庫室。
    サリバン夫妻が不在であることを確認していたルーサーは安心して盗みを完了するはずだったのに、途中でサリバン夫人がある男を連れて帰って来ます。たまたま金庫室に配置されていた椅子に座って寝室で戯れる二人を見ることになるルーサー

     
    過去に先妻を失くした大富豪サリバンは自分よりかなり若いクリスティを妻に迎えていました。セックスの面で妻を満足させられないサリバンはクリスティが他の男と寝るのを黙認する状態だったみたいで、金庫室に設置されていた椅子は妻と他の男とのセックス場面(マジック・ミラー)を見るためのもの。個人の性に対する性癖なので何とも言えませんが、父と娘ほど年が離れていたサリバン夫妻はこういうカタチで性の満足を得ていた様子が伺えます。そしてその椅子に座って目撃してしまったのが赤の他人で大泥棒のルーサー。
                    

    男と女の戯れはしだいにエスカレートし、男の暴力性に腹を立てた女は男にナイフで立ち向かいます。男の悲鳴と同時に銃弾の音が響き渡り、倒れたのはサリバンの妻クリスティ。彼女を撃ったのは大統領の警護をするシークレット・サービスに就く男。そして事件をもみ消したのが大統領補佐官グローリア・・ となると先の悲鳴の主は? そう!ジーン・ハックマンが扮した大統領(リッチモンド)本人。そのリッチモンドを大統領へと押し上げたのが大富豪サリバンで、二人(金と権力)は裏でつるんでいました。そんな経緯があったにもかかわらず女癖が悪い大統領はサリバンを裏切り、テレビで嘘泣き。権力者の実像ってこんなもん?

             
    原題は大統領が持つ絶対的権力を意味する“Absolute Power”。国外逃亡を企てていたルーサーはたまたまテレビで大統領の偽善を見てしまい、その瞬間に彼を包んだのがAbsolute Powerだったように思います。旧約聖書に書かれている言葉“目には目を”に従い、絶対的パワーに絶対的パワーで立ち向かったのが変装上手な大泥棒。
    特に一人娘ケイトの家に侵入して何も入っていない冷蔵庫に多くの食べ物を置いていく親心はサスガ世紀の大泥棒! 透明人間のようにアッチコッチに侵入できる彼は家族をほったらかしにしつつ、いつも家族のことを気にかけています。そんな大泥棒を敬愛していたのが刑事セスで、渋い男の娘は渋い男に心惹かれていました。

           

    捜査のためルーサーの隠れ家を訪問したセスとケイト。彼女は初めて見る父のプライベート・ルームに自分や母の隠し撮り写真が飾られているのに驚き、思わずこんな呟きが・・「部屋に戻ると父の来た気配がしていた。何かを見たり冷蔵庫の中身を心配したり、バカみたいだけれどいつも父がそばにいるみたいだった」 そんな彼女の気配は事実で、気配をキャッチできるのが親子関係なのかも。そしてその大事な娘に危害が加えられたことでルーサーのAbsolute Powerは更に激しさを増していきます。

     
    印象的なのは豪華なネックレスを大統領からプレゼントされたつもりのグローリアが大統領とダンスするシーン。ウォーターゲイト・ホテルというイワクありげな名前のホテルでダンスしながら密談する二人。そのネックレスはあの夜サリバン夫人が身に付けていたもので、送りつけたのは当然ルーサー。妻を愛していたサリバンにも事件当日の凶器を渡して準備万端の彼は自分の手を汚さずしてこの世からゴミを排除しています。イイトコロはすべて自分が持っていってしまうクリント・イーストウッドですが、悪に屈しない正義感がその映画作りを支えているように思います。

    * 監督 クリント・イーストウッド    1997年(米)作品

    * 出演 クリント・イーストウッド   ジーン・ハックマン   エド・ハリス

    ★ ラストに流れるイーストウッド作曲のピアノ曲(Kate’s Theme)がヨカッタ。

    露草は露草でも・・

    • 2011.05.22 Sunday
    • 22:26
                    まだ五月だというのにもう露草が・・
          

                 そう思いながら近付いてみると、
       
           清楚な白い花を咲かす露草(正しくは常盤露草)でした。
       
    儚く散るイメージの“露”と永久不変の“常盤”が合わさった常盤露草は
                
    散りたいのか散りたくないのか。

       3枚の花びらの中に規則正しく配置されているのが6本のオシベと白い花糸。

              その中にメシベがあるはずなんだけれど、
            花糸が多くてメシベがどこにあるのか確認できない。

        露と落ち 露と消えにし 我が身かな なにはのことも 夢のまた夢 
                   (秀吉・辞世の句)

    南アメリカ原産のトキワツユクサは夕方になっても散る気配なく咲き続けています。

     要注意外来生物に指定されている常盤露草の本心は何が何でも散りたくない?

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