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    デカローグ 第十話

    • 2010.09.30 Thursday
    • 22:28
                

    微妙に絡み合うように構成されている連作映画(一話ずつ完結)の最後(ある希望に関する物語)の冒頭はガンガンのハード・ロックが響く舞台。♪殺せ殺せ姦通しろ、姦通して欲情しろ♪という過激な詞を叫んでいるのが映画の主役となる弟アルトゥル。今までのイメージを覆して始まるこの映画のテーマも揃うと価値が出る貴重な連作切手。デカローグの鑑賞の仕方も一話ずつ観るだけでは何かが足りなさそうで、連作であることを観る者に意識させるように仕組まれているのかも。初見は取りあえずストーリーを追うだけで精一杯・・しかし何度か観ることで監督が意図したナニカを発見できるのかもしれません。

     
    切手コレクターだった父が亡くなり、久しぶりに出会ったのが兄イェジと弟アルトゥル。切手に詳しくなかった彼らは当初、切手を売って父の借金返済に充てようと考えていました。高価な切手が保管されていた父の部屋は部外者が侵入できないよう厳重な南京錠とアラームがセットされ、窓の開閉もできない始末。厳重警備が施された部屋で孤独な生活をしていた彼らのオヤジさんは切手仲間の間では注目される特殊人物だったよう。亡くなった父の部屋に足を踏み入れた息子(兄弟)は生前とは全く違う別の父を知ることに・・ そして、いつの間にか彼らまでもが切手の魅力にはまっていきます。
                  

    切手ワールドにドップリはまり込んだ二人は切手のことが頭から離れなくなったような感じで、夜もオヤジさんの家に足を運ぶようになっていました。どの切手がいくらぐらいするか・・という売買に関する知識も身に付け、童心に返ったように切手のコレクションに夢中になっていく二人。家族持ちだったイェジは奥さんも子供もホッタラカシで、切手が持つ魔物に引き込まれていきます。そんな折、メルクリウスという連作切手の一枚が欠けていることを知り奔走する二人。オヤジさんの血は間違いなく息子に受け継がれ、無関心だった切手にますますのめり込んでいく会社員とロック・シンガー。


    切手一枚で車が買えたり、連作切手で家が買えるぐらいの特殊な切手保持者は当然狙われやすく、
    その落ちが最後に示されます。十戒の “あなたは隣人の家をむさぼってはならない” という戒めの言葉の中の隣人を切手仲間とすると、その隣人にトコトンむさぼられてしまうのが父の遺志を継ごうとした二人の息子。ある希望に関する物語の希望とはすべてを失い一から出直すことかな。切手に執着するあまり互いに懐疑心を抱いていた兄弟でしたが、スッテンテンになった二人は何もない共通点で笑いこけていました。何かを守ろうとすると防御エネルギーが必要・・ しかし何もないと笑える?

                   

    第八話でソフィア教授にコレクションの切手が揃ったと喜んで見せていた老人が彼らのオヤジさんでしょうね。1931年ドイツ発行のツェッペリン(飛行船)という連作切手が第八話で紹介され、レッド・ツェッペリン(ロックバンド)に反応して記憶に残っていました。知る人ぞ知るの趣味の切手ですが、所有欲をかきたてるナニカがありそうに感じます。所有欲を満たしてくれる趣味はやはりお金が必要で、お金がないと何も買えない。しかしこの映画では交換という形で売買が成立しています。その交換したものがイェジの腎臓と一枚の切手・・ やはり笑うしかない?

     
    繊細な音楽とともに話が展開するデカローグですが、最後に至ってバックに流れるのがオール・スラングのロックと太鼓の音。激しいロックの叫びと心臓がパクパクする雰囲気の太鼓の響きは太古の人間を呼び覚ましているように感じます。キェシロフスキ監督がデカローグの最後に示したかったのは何なのか。ある希望という言葉をヒントにして考えると、何もない部屋なら盗まれる心配をしなくてもいい。心配のない毎日なら日々平穏・・ しかし平穏さだけでは満足できない人もいるしネ。映画の中で兄弟が言ってたように、無心になって遊んでいた子供時代の感覚を取り戻すことができれば老後の希望につながる? いろいろ心配しながら老後を生きるのはイヤだ!

    * 監督 クシシュトフ・キェシロフスキ    * 1988年 作品

    * 出演 ズビグニエウ・ザマホフスキ   イェジ・スツール


    ★ 金庫番のため弟が飼い始めた黒い犬は全くの役立たずでした。

    桂の浜

    • 2010.09.29 Wednesday
    • 22:17
         北東の上龍頭岬と南西の下龍頭岬の間に挟まれた弓型ビーチが
               高知県最大の観光スポット“桂浜”。

      

    向こうの先端部(上龍頭岬)の丘に遥か異国を眺めているような感じの龍馬像が立ち、手前(下龍頭岬)にあるのが海津見神を祀る龍王宮。初めの勢いが長続きしない“龍頭蛇尾”の場所ではなく、龍頭龍頭でずっと初めの勢いが続く場所が月の名所と称される所以? 背後の小高い丘を背にして両サイドは上下の龍の頭で隔離されているので下の写真に見えるダラダラ・ビーチとは一線を画しています。

       

    みよやみよ みな月のみの 桂浜 海のおもより いづる月影    大町桂月

    大土佐の 海を見んとて うつらうつら 桂の浜に 我は来にけり   吉井勇

     

        高知市出身の桂月(本名は芳衛)に雅号を与えたのが歌人・吉井勇。

      月の名所は歌の名所にもなり得るようで、龍の頭によって隔離された別天地。

        十数年ぶりの訪問となった桂浜に打ち寄せる波は相変わらず激しい。

             この激しい波ゆえ、遊泳は禁止されています。


      

             遊歩道から眺めた龍王宮は断崖絶壁の上に・・


      

                龍馬の目線なら何かが見える?


      

          龍馬像が立つ丘の奥の方に若者のこんな言葉がありました。

      雰囲気から感じるのはカツラビーチでチャラチャラしたデートは厳禁デス!

    パンとシュリンクス

    • 2010.09.28 Tuesday
    • 22:23

    水辺に自生する葦の茎で作られたシンプルな楽器を日本では“葦笛”と呼び、ギリシア神話に登場する牧羊神パンが奏でた笛であることからパンパイプあるいはパンフルートとも呼ばれています。さらに、もう一つの呼び名がパンに愛され逃げ回った挙句、ついに葦になってしまった水の妖精“シュリンクス”。パンの醜い外見(上半身が人間、足の部分が山羊、そして角もある)に驚いたシュリンクスはパンのバランスの悪さを断固拒否! 一方自分の奇妙な風貌を顧みず、振られてもストーカー行為を繰り返す女好きのパン。

     
    シュリンクスの立場によく似ているのがアポロンに追いかけられたダフネ。河神の娘だった彼女は自ら望んで月桂樹に変身し、水の精だったシュリンクスもまた自ら望んで葦に変身。自分に言い寄る男を拒否したシュリンクスとダフネはともにアルカディア(牧歌的楽園の象徴)出身で形が定まらない水にかかわっています。アルカディア出身の女性は男女の安定がベースになる結婚を望まないようで、主婦という立場に魅力を感じない? あるいは故郷アルカディア(楽園)と水にかかわる女性は男嫌い?
    そういえばシュリンクスは処女神アルテミスに仕えるニンフでした。

                      
    パンを避けたいシュリンクスが水辺に入るとパンも水辺に・・ (しつこい男!)
    水辺でシュリンクスをつかまえようとした瞬間、彼女は脚に変身。ダフネもシュリンクスも男のモノになることを拒否するかのように、つかまえられる瞬間をねらって動かない植物に変身しています。パンも元々はアルカディア出身であり故郷が同じシュリンクスに惹かれるのは自然の成り行きのようには感じるのですが、外見の醜さゆえに彼女は相手にしてくれない。やはり男女ともに共通して言えるのは外見がすべて!

    このような経緯を経てパンはシュリンクスが変身した葦で笛を作り、自分の手元に置き続けたそうな・・ アポロンもダフネが変身した月桂樹の冠をかぶり続けたという話とだぶります。何が何でもシュリンクスを自分のものにしたかったパン。人をパニック(panic)に陥れることが好きなパンはパニックの仕掛け人でもあり、女性だけでなく誰からも嫌われる存在であることは間違いない。唯一の救いはパンが作ったシュリンクスの音色はキレイで、人の心を癒します。

     

           YouTube - ♪コンドルは飛んで行く♪ シュリンクス演奏

    サネカズラ

    • 2010.09.27 Monday
    • 22:29

    みをつくし 心尽して 思へかも 此処にももとな 夢にし見ゆる    作者未詳

     

    睡眠中に体験する幻覚を夢と呼び、古代の人々は寝目(いめ)を“夢(いめ)”と定義付けていました。此処にももとな”のモトナは『本名』という漢字が使われていることから考えると、起きている目ではなかなか見えないのがモトナ? 身を尽くし心を尽くして自分を思ってくれているからこそ、離れ離れになっても今この場所であなたが夢に出てくる・・というような意味が込められています。

                

      さね葛 後も逢はむと 夢(いめ)のみに うけい渡りて 年は経につつ   
                    柿本人麻呂

     
    サネカズラのように後の世も逢いたいと夢の中で祈り続けているうちに時間ばかりが過ぎてしまったという内容で、真葛・実葛・核葛などで表現されるサネカズラは葛グループの中では本物の葛? ヘクソ(屁糞)葛やテイカ(定家)葛などが万葉集に詠まれていますが、サネ葛の別名は美男葛。周囲に絡み付く葛族の中では美男に属するのがサネカズラ? モクレン科の常緑低木のサネカズラは雄花と雌花がそれぞれ別々に咲くようで、雌花(花冠)の中にあるのが球状の黄緑色のメシベ・・そして雄花(花冠)の中にあるのが球状の赤色のオシベ。
                         
        
     

       一般的な花はオシベとメシベが同居していますが、サネカズラは別居?

        逢いたくても現実的には逢えないような感じで、逢えるのは夢の中。

        誓約関係にあるオシベとメシベは互いに身を尽くし心を尽くして、

        互いの寝目で見る夢の中ではきっと出会っているように感じます。

        サネカズラのサネは共寝を意味する“さ寝”も込められているはず。

     

        玉葛 耐えぬものから さ寝らくは 年の渡りに ただ一夜のみ

    トネリコにニレ

    • 2010.09.26 Sunday
    • 22:26
    石垣の美が際立つ丸亀城本丸で出会った“楡の木”の横に広がる枝ぶりが気になり調べてみました。樹木が生い茂る森の中では成育できないのではないか・・ という印象が強く、ニレの気持ちになって考えると開放感のある亀山のテッペンなら安心していられそう。上に伸びず横に伸びる傾向のニレは樹木の中では場所を取るヤッカイモノ? 日差しを求める森の中の競争では間違いなく脱落組のニレ。


    万葉集やギリシア神話などにチョコッと登場するニレですが、ピン!と来るものがない。
    他に何かないか・・と調べるうちに出会ったのが北欧神話(ゲルマン神話)に出てくる人間の女性エンムラ。生命の息を吹きかけたのが主神オーディン。さらに兄弟神ヴェーは知恵を、ヴィリは言葉を与え創造したのが人間の男女で、その元になっているのが浜辺に流れ着いた2本(トネリコとニレ)の木。トネリコからアスク(♂)が、ニレからエンブラ(♀)が創造されたという北欧神話の中で気になったのが浜辺に流れ着いた木・・ 当然その2本の木は他の国で倒れ流れ着いたはず。人間誕生の生みの親は意外にも倒れたトネリコとニレでした。


    トネリコってどんなん?・・変な名前! トネリコだけそのまま放置するわけにもいかず、取りあえずチェック。
    すると意外な事実が判明・・ ナント日本列島原産。
    ま、ま、まさか日本原産のトネリコが揺られ揺られて北欧に流れ着いた?
    日本ではそれほど大きく成長することのない木(高さ約15mぐらい)ですが、北欧では宇宙樹にたとえられるほど大きな木に成長するらしい。ニレから始まりトネリコにたどり着いた今回の樹木迷路で感じたのはスケールの大きい北欧神話をジックリ読んでみたくなったこと。

                        

        トネリコや ニレの木陰で 見る夢は あの懐かしき 高校三年生

    デカローグ 第九話

    • 2010.09.25 Saturday
    • 22:32
                

    心臓外科医としての仕事はこなせても、男としての欠陥にショックを受けるロメクが冒頭で紹介されます。大学の同級生だった友人(医師)は彼に治る見込みのない性的不能を宣告し、“妻とは別れろ!”とアトバイス。しかしそう簡単に別れることもできず、ウジウジしている可哀そ〜なロメク。打ち明けられた妻ハンカもセックスだけが夫婦ではないとか言いながら、平気で若い男に抱かれています。こんな夫婦ならサッサと別れた方がいいのでは・・と思ってしまいますが、それでは映画が成り立たない。成り立たすには夫婦の間に懐疑心や嫉妬心が必要となり、ネチネチした夫婦が誕生することに・・ 第九話『ある孤独に関する物語』で孤独な夫婦に設定されたのが肉体の一致を求めながら叶うことのないロメクとハンカ。

     
    “トリコロール/白の愛”でも性的不能の夫が登場しています。妻(フランス人)の主張で一方的に離婚を突き付けられ深い傷を負った夫(ポーランド人)が最後に妻に突き付けたのは自分が過去に味わった痛み。やられたらやり返すというバトル精神は異国人同士の結婚に起こり得るようで、その点デカローグの夫婦は同じポーランド人なのでバトル要素はまるでありません。その結果、似た者同士のネチネチしたムードは避けられず、精神的つながりを求めるハンカに対し引け目を感じているのがロメク。その一方で、肉体を満足させてくれない夫に苛立ちを抱えている感じのハンカ。バトルには至らない分、淀んだ空気が感じられるのですが・・

               

    その淀みの原因と考えられるのが若い男に抱かれつつ旦那とは別れないとキレイゴトを言っているハンカ。もちろん彼女も悩んではいるだろうけれど、自分の肉体を満足させるためのコソコソ電話などを考えるとやってることはその辺の浮気妻と何ら変わらない。やはり精神的苦悩を感じているのはロメクの方で、ハンカはその場を取り繕っているぐらいにしか見えない。キェシロスキ監督の映画にしてはかなり俗っぽい浮気話がテーマになっていますが、その反動で心に刻まれるのがロメクの患者でソプラノ歌手を目痣していた若い女性の存在。

     
    一般の女性ではなかなか出せない高音域のソプラノ歌手を続けるには心臓の外科手術が必要らしく、彼女はその手術に不安を抱いていました。手術を受け持つ立場にあったロメクは彼女とその手術に関する話をした直後、ヴァン・デン・ブッデンマイヤー(監督が創作した作曲家)のレコードを購入。家で心地良く聴いている最中にけたたましく鳴り響くのが電話のベル。この映画の主役は黒い電話(鳴ってなくても頻繁に出てくる)といってもいいぐらいに、ハンカは電話でコトを済ませています。ある面、ハンカを象徴するのが電話のような感じ・・ そしてその電話を盗聴するのがロメク。どう考えても仮面夫婦にしか見えないなあ。


               

    1991年製作の映画“ふたりのベロニカ”が生み出されることになる下地はこの映画?
    ヴァン・デン・ブッデンマイヤーが作曲した美しい旋律の曲は限られた女性にしか歌えない難しい曲でした。その難しい曲を歌うよう勧めていたのがロメクで、彼女は歌うことより生きることを望んでいました。男と女の生き方の差が感じられるような気がします。そこで美しく生きたいロメクが選択するのが人生のジャンプ。彼が絶望の淵に至った時、そしてジャンプが失敗に終わった時など常に彼のそばにいたのがモノ言わぬある人物。しかしハンカには近付こうとはしていない。真の孤独を知っていたのはやはりロメクかな。

     
    十戒の言葉が “あなたは他人の妻を取ってはならない” というもので、夫婦はもともと他人同士。他人である男女が夫婦になる道は信頼以外にはないはずで、最終場面から想像するとジャンプしたロメクはやっと妻を信じることができるようになったのかも。ハンカも以前の自分を捨て、新たな自分に生まれ変わろうとしていました。孤独な夫婦であったが故、互いに悶々とした悩みを抱え、その壁を壊す努力をしていたように感じます。それにしてもキェシロフシキ監督の手にかかると、浮気妻までが神聖な空気に包まれてしまうのが不思議。


    * 監督 クシシュトフ・キェシロフスキ   * 1988年 作品

    * 出演 エヴァ・ブウァシュチェク   ピョートル・マハリツァ


    ★ 変な自転車でロメクに付きまとっていたあの人物は荷物を肩に背負わない?

    海ホタル

    • 2010.09.24 Friday
    • 22:23

    海に生息する発光生物(ホタルイカや深海魚など)の一つである海ホタルは夜行性で肉(魚肉)食の甲殻類。魚を釣る猟師仲間では嫌われモノのようで、海ホタルとは呼ばずヒキという名前が使われていたらしい。このヒキという名前の由来は分かりませんが、ヒキに刺激を与えると尾を引く糸のような光が出現します。この光のもとになっているのが海ホタルの体内から吐き出されるルシフェリンを含む液体で、その液体が海水中の酸素と反応すると幻想的な光に変わります。何も刺激を与えなければ海ホタルは発光せず、キレイとはいえません。

       

        しかし混ぜたり踏まれたりするとこんな(↓)感じで妖しく光ります。
         

        瞬間的にパッと光る夜光虫(プランクトン)とは全く違う光り方で、
     
    糸のように・・あるいは渦のように尾を引くような光り方をするのが海ホタル。

      

      二度目の訪問となった粟島で体験した海ホタルのトワイト・ゾーンは神秘的!
    日中は砂の中に潜ってお昼寝(?)・・そして夜になると活動を開始する肉食系生物の海ホタルは危険を察知すると妖しい光で見る者の目を引きつけます。成体になるまでに6回も脱皮を繰り返す彼らは人とは次元の違うトワイライト・ゾーンを生きる発光生物なのかもネ。

                YouTube - マリンブルーのウミホタル

    丸亀城

    • 2010.09.23 Thursday
    • 22:26
    “石の城”と形容されている城の名前は香川県丸亀市にある“丸亀城”で、亀山城あるいは蓬莱城という別名も持ち合わせています。見晴らしのいい標高66mの丘陵地(亀山公園)の上にチョコンと立っているのが日本一小さな現存木造天守の蓬莱城。
    大きいとか強いを競うことが多いなかで、日本一小さな城に命名されたのが常世を連想させる亀と蓬莱。亀(亀比売の化身)に誘われ、たどり着いたところが常世の蓬莱山だったという伝説の主人公は容姿端麗の浦島子でした。巨大な亀の甲羅を石垣とすると、その上に乗っている丸亀城は魚を釣らずに亀を釣った島子? 高さ約15mの33階のチンマリした城を支える石垣はまるで要塞。闖入者乱入に際し、砦の役目を果たしているのが日本一小さな城を守ろうとする亀?

      
      大手一の門から見上げた可愛い丸亀城に棲んでいるのは常世の少彦名神?

      
        急な坂を上って行くと意外に早く到達してしまうシンプルな天守閣。

      
     月見櫓跡から眺めることができる飯ノ山(讃岐富士)の中腹から上を占めるのが
            楽器にもなっているサヌカイト(カンカン石)。

         
          丸亀城内の窓から見える石垣は垂直に切り立つ崖のよう。

      
             開放感のある格子窓と西日が共演した城内。

        
            三角形の狭間(外をうかがい、矢や石を放つ小窓)。

      
              亀山の最上(本丸)に生えていたニレの木。
               大抵は見上げる樹木がほとんどなのに、
           人の目線にまで下りてきてくれる枝の内側は心地いい。
      
              天守閣と寄り添うようにして立つニレの木。
                   ここはどこ? 常世国!

    希望

    • 2010.09.22 Wednesday
    • 22:53

       “開けてはいけない”というゼウスの忠告が加えられていたパンドラの箱。

        しかしパンドラはゼウスの忠告に背き、その箱を開けてしまいます。

        そして箱の中から飛び出したのが人間に不幸をもたらすすべての災い。

           しかし希望だけは飛び出さず、箱の中に残っていました。

     

    希望に関して聖書は以下のように記しています。わたしたちが持っているこの希望は、魂にとって頼りになる、安定した錨のようなものであり、また、至聖所の垂れ幕の内側に入って行くものなのです。(ヘブライ人への手紙)

     
    安定した錨のようなものが希望であるなら、簡単に箱から飛び出てしまうことはないはず。さらに魂にとって頼りになるものが希望。


       

           ワッツ(イギリスの画家)が表現した絶望のような“希望”。

         不安定な球体の上で一本だけ残った竪琴の音色に耳を傾ける女性。

     自ら目隠しをしたのか、誰かにされたのか・・ 彼女の視界は閉ざされています。

          このような状況に置かれた彼女こそが希望の象徴であり、
               魂のよりどころになってくれる?

    バジル

    • 2010.09.19 Sunday
    • 22:18

    英名バジル(basil)、イタリア語バジリコ(basilico)の本名(古代ギリシア語)は高貴な草を意味するバジリコン(basilicum)。イタリアン・パスタに使われるあの香りのいいバジルですが、ナント和名もあったんですね。その知られざる和名が“目箒(めぼうき)”・・ 由来は目の中に入った塵を掃除するための箒。使い方はまずバジルの種(黒小粒)を水に浸し、プルンプルンになるのを待ちます。次はそのプルルン種を目に突っ込みゴミを引き出すということなのでしょうね。目の箒ということだから・・ またバジルの葉も切り刻むと粘りと同時に香りが増す感じで、高貴な草である証しは上から下までネバネバといい香り?

     
    インドを原産地とするバジルは今夏の猛暑が性に合ったようで、狂いそうな暑さとともにグングン成長! 鶏頭もそう・・バジルもそう・・暑さに強い植物は虫に負けない傾向にあり、バジルの半端ではない強さがハッキリ確認できました。


       
              神聖さを象徴する十字型(対生する)の葉。

       

          幾分涼しくなってヒョロヒョロ伸び始めたメボウキの花。

     
    目の中の塵を取り除いてくれるバジルは人のモノの見方を正常(清浄)にしてくれる草。種を蒔き手入れも余りしなかったけれど、暑さをパクパク食べて見事な成長を見せてくれました。

                目箒や 粘りと香りが 貴の証し

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