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- 2022.04.05 Tuesday
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聖書やギリシア神話に語られている “羊飼い(shepherd)” は音楽が好きなのか得意なのか、羊飼いという仕事(?)と楽器がセットになって描写されていることが多いように思います。 紀元前の遥か昔、イデ山に捨てられていたトロイアに生まれた王子(アレクサンドロス)を拾ったのが羊飼いでした。 その王子は成長してパリスという名の羊飼いになったという話はギリシア神話。
イデ山の洞窟で三人の美女に取り囲まれたパリスは美しさの審判を託されることになり、彼が選んだのは美の女神アフロディテ。 表現を変えるとパリス(羊飼い)は “美” すなわち音楽が好きということなのかも。 この話があって後に10年も続くことになるトロイア戦争(トロイア×スパルタ)が勃発し、パリスが生まれたトロイアはスパルタによって崩壊させられました。
また旧約聖書にみられる古代イスラエルの初代王がサウルで、二代目はダヴィデ。
この二代目ダヴィデもまた羊飼いで竪琴の名手だったという話になっていました。 サウルに続いて神の意志を実行するためサムエルが油を注いだのがダヴィデ。 神に二番目に選ばれたのが羊飼いでしかも竪琴を奏でるのが上手なダヴィデ。 ギリシア神話のパリスと旧約聖書のダヴィデに共通するのは羊飼いで音楽に長けている?
これは “眠れるヴィーナス” や “嵐” を描いたジョルジョーネ作 『田園の奏楽(Pastoral Concert)』 という絵。 先の二作品も屋外で裸になっている女性を描いたものでした。
今回もまた女性は裸! 絵の題名になっているパストラル(pastoral)は羊飼いが奏でる牧笛の音色という意味も含まれていて、田園で演奏しているこの二人の男性は羊飼いの可能性が考えられます。
羊飼いは服を着ているのに何故か二人の女性は衣服を身にまとわず、白い布を絡ませているだけ。 羊飼いのヒツジってこの裸の女性のことではないのかナンテコトを考えてしまいました。 羊飼いは従順な羊を飼いながら牧笛を吹いて、いつの間にかヒツジを裸にしてしまう特技があるとか・・ イエス・キリストも羊飼いだったですね。