スポンサーサイト

  • 2022.04.05 Tuesday

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 0
    • -
    • -
    • -

    魔法のランプは灯らない

    • 2008.04.30 Wednesday
    • 22:37
                

          魔法のランプをこすれば巨人が現れて、三つの願いを叶えてくれました。
         ランプと呼ばれているのに、こするものの正体はこのような水差し風の容器です。
        ランプと呼ばれる限りは、アカリが灯るようなものでないといけないと思うのですが・・

        物語では “ジン” という名のランプの精が水差しの口から飛び出しました。
         容器のヨコの部分を手でこすると現れるというのがジンという名の巨人で
             通常はこのような容器の中に閉じ込められているようです。

           ジンの起源は、イスラム世界の神・アラーが火から造ったとされる
                  人間とは異なるものを表しています。
       ジンの生みの親は火だったことからランプという名前になったのかもしれません。

                 実体がなく目で見ることはできないけれど、
                姿や大きさを自在に変化させることができます。
              また人間より遙かに知力・体力に優れたイキモノがジン。
           魔法を駆使して、善悪両面で人に悪戯をしたり願い事を叶えたりします。
     
                しかしジンにとって大きな問題が一つありました。
       それは、魔法を駆使しても自らのチカラでランプの外に出ることができないこと。
                閉じこめられたランプから飛び出す唯一の方法は、
                  ランプをこすってくれる人の出現でした。
       もし現れなければジンはずっと容器の中に入ったまま過ごさなければなりません。

             そんなジンに手を差し伸べたのはアラジンというロクデモナイ男。
                  彼は毎日仕事もせずに遊び呆けていました。
          そんな遊び人が魔法のランプを手にして、たまたまこすって現れたのがジン。
                     アラジンはかなり調子イイ奴です。

               名前に注目するとアラジンの前がアラ(−)後ろがジン!
              アラ(−)に前を塞がれて出ることができなかったのがジン。
     両方の名前を持つアラジンは、遊び人でごろつきだったのでジンを解放できたのかもネ!

    雄略天皇の血筋

    • 2008.04.30 Wednesday
    • 10:37
       

    暴虐の限りを尽くして皇位に就いた雄略天皇は、即位後も自分の意にそぐわないと 見境なく相手を殺しまくり斬りまくりました。 ある面 人間離れしているような気もします。 5世紀の半ば頃に国を統治していたと考えられる天皇で、自分の思う通りを貫き通した人物でもあります。

    とにかく自分の邪魔をするヤツは すべて敵とみなして話し合いで解決を図ることをせず、強大な武力で相手をこの世から消しました。 そんな権力を行使する天皇に逆らえば殺される可能性があるので、反対を唱える人は誰も現れず すべてこの国の統治は雄略天皇の意思が優先されて、国の統制が図られていました。

    女の扱いも身勝手この上なく、一夜に何度も交わった “童女君(おみなぎみ)” が生んだ子を初めは我が子と認めず、「一晩で孕むはずはない!」 と言ってのける人物。 この言葉・・どこかで聞いたことがあったっけ・・ 確かニニギノミコトが木花開耶姫と契ったときも 「一晩しかやっていないのに本当にワシの子か?」 と疑っていたのと同じ血が雄略天皇にも流れているようです。

    その時のコノハナサクヤヒメは火中出産で男(ニニギノミコト)をアッ!と言わせるタメゴロー的女性でしたが、今回の雄略天皇が手をつけた女は “采女(うねめ)”。 采女とは、地方豪族が天皇家に服従する証しに人質として差し出す女性のことでした。

    采女の童女君の父は、春日和珥臣深目で “和珥(わに)氏” の血筋。
    また名前の童女君から推測すると、まだ幼い少女のような感じがします。
    そんなワニ氏の血を受け継いだ童女君が、雄略天皇に疑われながら生んだ子が “春日大娘皇女(かすがのおおいらつめのひめみこ)” でした。

    雄略天皇は疑って自分の子とは認めず 春日大娘皇女の養育は放棄していました。
    しかし庭を歩く姿が余りに雄略天皇によく似た少女がいることに気付いた側近の者(物部目)が、雄略天皇にその事実を伝えました。 「一夜で身籠るのは変だ」という雄略天皇の発言に対して物部目が次に言った言葉は、「一夜に何回交わったのか?」というかなり立ち入った質問。 雄略天皇は、こんな立ち入った質問によく覚えていたと感心するぐらいの記憶力で 「七回!」

    結局 物部目の発言がキッカケになって、春日大娘皇女は雄略天皇の子として認められることになりました。 この話は、日本書紀に記述されていて古事記にはありません。 その後 成長した彼女は、仁賢天皇の皇后になって 後の世を雄略天皇以上に震え上がらせた武列天皇を産むことになります。
     
    神代の頃の女性は火中出産で男を震え上がらせたけれど、時代が下ると現在の世と同じで 神から人への変遷が記紀から読み取れます。 童女君の血筋である和珥氏とは、奈良盆地北部を勢力圏とする豪族で天理市和爾(わに)町など地名に残っています。 和爾町に隣接する櫟本町に “和爾下(わにした)神社” があって、参道脇に “影媛あわれ” と題されたこんな歌が記されています。

         『石の上 布留を過ぎて 薦枕 高橋過ぎて 物多に 大宅過ぎ 春日 
            春日を過ぎ 妻隠る 小佐保を過ぎ 玉笥には 飯さへ盛り 
             玉もひに 水さへ盛り 泣きそぼち行くも 影媛あわれ』

    この和爾下神社は別名を “春道宮(はるみちみや)” と言いました。 のどかな春の日を求めようとした影媛の恋人・平群の鮪(しび)が武列天皇によって殺されたことを憐れんで詠まれた歌のようです。

    雄略天皇も孫になる武列天皇も、男としての猛々しさが勝っていて のどかな春の日には余り興味がなかったのでしょうか? スサノオノミコトが演じた神代の清々しい猛々しさは失せて、神から人への醜悪ぶりが増していくことになります。   

    結婚記念日

    • 2008.04.29 Tuesday
    • 21:33
    同棲期間も含めた17回目の結婚記念日に、
    とりあえずセックスをしてから車で混み合う
    モールへ出かけた夫婦のニックとデボラ。
    とにかく二人ともよく喋ります。 

    二人に限らず、駐車場スペースを待つ間も 
    車に備え付けられた電話で人は話し続けています。
    当時は携帯電話が普及していなかったので、
    ウルサイ会話は街中にまでは広がっていなかったけれど・・その駐車場待ちの人たちの中には日本人も含まれていて、日本と米国の深いかかわりを感じないわけにはいきません。

    そんな人混みで溢れるモールの中を、身振り手振りだけで何も喋らずにウロツイテいる人物は何者? 音楽を演奏している人たちの所に寄っていって一緒に踊ったり、デボラとニックが派手な夫婦喧嘩をしている時にも 後ろから覗きこむように興味をもって彼らを見ていました。

    彼は面白そうなトコロに寄っていく傾向があるようで、顔と手だけが白く他はすべて黒色の上下服と黒い帽子をかぶっていました。 気に入った人の後ろで猿まねのようなことをしているパントマイム系の男が、この映画の主人公かも・・ 言葉なしで何かを伝えることは難しいはずだけれど、彼はアチコチの人の真似をしながら楽しんでいました。

      デボラとニックは、結婚記念日を祝うための
      プレゼント交換をするために
      モールにやってきました。 
      そこで目にしたのは、妻のデボラが書いた
      夫婦を長く保つための方法を解説した本。 
      その直後に、夫のニックが妻に
      過去の浮気を打ち明けました。 

    事態は急変して 結婚記念日を祝うはずの楽しい時間が離婚話になり、財産分与のことや弁護士にかかる費用などを 話し合っている二人・・いずれにしても話は絶えません。

    デボラの本によると、人の寿命が延びたので夫婦を長く維持していくためには いくつもの再出発が必要だということが書かれていました。 御破算を何度も繰り返すことで、ホンモノの夫婦になれるのかもしれません。 その計画通り、互いにイイ状態を壊しては仲直りするという、幾分 偏執的性癖がある二人です。
           
    交通事故に遭遇する危険性がないモールで、人の目を気にせずに泣き叫んだり抱きしめ合ったり・・ とにかく感情が爆発している似たもの夫婦。 そんな二人を気に入って、いつも背後から覗き込んで見ていたのが先の黒ずくめの男。 家の内でも外でも変わらずドタバタの二人は、これからも結婚記念日を更新できそうです。

    * 監督 ポール・マザースキー     * 1990年 作品
    * 出演 ベット・ミドラー   ウディ・アレン

    祝 モール(mall)本来の意味は “遊歩道” ・・モール内は絶対に車が通らないので安心して歩けるのが人気の秘密かな。 

    列車に乗った男

    • 2008.04.29 Tuesday
    • 10:39
    列車は線路の上を左右に揺れながら走り続け、
    見ている景色は一瞬で通り過ぎて
    記憶には残りません。
    しかも線路と車輪が擦れ合う摩擦音のために
    独特の音を奏でます。
    もし遠い所に行きたければ、
    列車に乗って降りなければ列車が運んでくれます。

    この映画の初めと終わりは
    列車に乗った男が映し出されていて、
    初めの男と終わりの男は違います。

    初めに列車に乗ってこの街に来た男は、ミランという皮ジャンが似合う体格のイイ男。
    彼は列車から降り立った街の薬局で、アスピリンを買ったのはいいけれど発泡タイプだったため水が必要でした。 

    たまたま薬局で狭心症の薬を買いに来ていた男が、ウチの水を使えばいいということで(かなり不自然!)ミランは初対面の男の家に行きアスピリンを服用しました。 ミランは列車に乗っていた時から頭が痛かったみたいです。 頭痛を抑えるための水を提供したのが、マネスキエというミランより年上の男。 二人とも体調がすぐれないのか薬が必要だったことが縁で出会いました。

    マネスキエはこの街の住人で、彼はこの街から一度も離れたことはなく 多くの物語や詩を読んで経済的に苦労することもなく、立派な調度品に囲まれた家で生活していました。 ミランを相手に喋り続けているのがマネスキエで、ミランは無口な聞き役で質問しない男。 ミランにとっては、現実に生きていくことが大切で空想的な話はどうでもいいことなのかも・・

                 

    マネスキエは家の鍵をなくして、そのまま玄関のカギをかけずに生活をしていました。
    「合鍵はあるのだが・・」と言いながら その合鍵を使おうとしないマネスキエ。
    そんな彼の家に二泊することになったのがミランで、二人とも土曜日にそれぞれ別の用事がありました。

    マネスキエは常に穏やかな時間を生きてきたようで、正反対のミランに銃の撃ち方を教わります。 ミランは逆に落ち着ける場所を求めていて、部屋履きのスリッパを履きたいと思っていました。

    土曜日のマネスキエの用事は心臓の手術で、ミランの用事は銀行強盗。 時間があれば銀行強盗を手伝ってあげたかったと言っていたマネスキエは、ミランの人生に興味を持っていました。 ミランの方も詩に興味があり、マネスキエの人生に憧れていたようです。

    ラストで二人の男は同時に死にます。 しかし その後 二人とも同時に息を吹き返しました。(何かを象徴させている) 同時に死んで同時に生き返った不思議な関係の二人は、道路の左右に立って立場を逆転させます。 その時 マネスキエがミランに放り投げたものがありました。

    この映画の最高に美しい場面はやはり最後にありました。 自分の本当を探していた二人は、同時に死んで同時に生き返ることで これからの新たな時間を生きることができるように思いました。

    * 監督 パトリス・ルコント     * 2002年 作品
    * 出演 ジャン・ロシュフォール    ジョニー・アリディ

    人影 偶然の出会い風に創り上げられた意図的な映画は、現実の世にも偶然を装いながらナニカが起こる可能性を示してくれています。

    カラスは白かった

    • 2008.04.28 Monday
    • 21:30
                

    カラスは黒いからカラスなんだけれど、神が黒いカラスに決定する以前は白かったという話。 鳥の一番を決めるために、白いカラスは他の鳥から毛を抜いて自分の羽根にくっ付けて神の審査を受けたらしい。 見事 一番を獲得したカラスは、後にその不正が判明して神によって白いカラスから黒いカラスにされたとか・・

          この話からカラスの傾向を判断すると、カラスはトップが気に入っている。
         自分が今ある白い羽根より、いろいろな色が混ざった方がいいと考えている。
                そのための手段は、別の鳥の色に染まるのではなく
                逆に他の鳥から羽根を盗むという盗癖があること。
         
                   “白いカラス” という映画がありました。
              黒人を両親に持つ子が白い肌で生まれてくることがたまにあり、
        白い肌を持つ黒人は、アメリカ社会で白人だと偽って生きていく場合があるらしい。
        血は紛れもない黒人の血なのに、外見だけは白人に見えてしまう主人公のことを
                   表現したのが邦題の “白いカラス”。
        原題は “The Human Stain” で “人間の染み” というような意味になります。
      
    神がカラスと決定する以前は、白いカラスだったことを考えると 神が指定した黒色には何か大きな意味が隠されているのかもしれない・・ 道に迷っている人の道案内ができるカラスは、きっと目的の道を知っているはずです。

    太陽の表面には黒い斑点のようなものがあり、それを “太陽黒点” と呼んでいます。 その黒点は太陽の染みのように見え、古代中国では太陽に住んでいるのがカラス(黒点)という風にとらえていたようです。 日本でも太陽に住んでいる三本足のカラスとして神話に登場していました。

    太陽の表面に現れる黒い染みのように見える点々を古代の人々はカラスと表現しました。 太陽がカラスに住み処として提供したからこその結果だと思います。 もし白いカラスなら太陽の輝きにかき消されてしまいそう・・ 太陽神が求めたものは、鳥という漢字に一本横線が足らない “烏” という鳥。 一番が好きだった白いカラスを気に入って黒色にしたのは、もしかして太陽神?

    立入禁止を犯すムカデ

    • 2008.04.28 Monday
    • 10:21
              

    足がないのは蛇 一本足はカカシ 二本足はニワトリと人間 三本足は八咫烏(やたがらす) 四本足は獣と亀 六本足は虫 そして骨がない軟体動物のタコやイカも一般的に八本と十本という偶数足になっています。 余り足が増えても絡まってこけてしまう危険性があるので、ほどほどの本数でなければいけないと思います。 そのホドホドを遙かに超えた “百足” という節足動物がムカデ!

    カラダは細長く扁平で曲げることができる多くの節で成っていて、その節ごとに足が付いています。 節の数が一つ増えれば足の数が二本増える計算になり、節が多いムカデは、その節の倍の足で巧みに歩き回ります。 山が近い田舎などの家では、梅雨時に合わせて何故か家の中まで侵入してくるイヤナヤツ! そしてムカデは場合によっては刺します。

    出現の仕方は、唐突です。 天井からポトンと落ちてくることもあり、不快極まりない現れ方。 ムカデの住み処は地表や土中のはずなのに、ジメジメした季節を迎えると自分の行動範囲を人間が住む家の中まで広げます。 立入禁止を犯して入ってくるムカデは、当然殺される運命にあり殺す必要があります。

    ムカデ退治の話で有名な人物は、“俵藤太(たわらとうた)”。  琵琶湖の南端に架かる瀬田の唐橋を陣取って、寝転がっていたのは60mもある大蛇。 瀬田の唐橋でウネウネしていた大蛇の目的は、三上山(御上山)に住むムカデを退治してくれる人物を探すことでした。 俵藤太が自分(ヘビ)を踏みつけていくその勇ましさを見込んで、大蛇は藤太にムカデ退治を頼みました。 実はこの蛇の正体は琵琶湖に住む女性だったのですが・・・

    神話にもムカデは登場させられています。 スサノオノミコトが、娘の須勢理姫のダンナになるかもしれない大国主命の度量を試すために、あえて無理難題をふっかけました。 結果はオオクニヌシを取り巻くサポート陣の力添えで窮地を脱し、めでたく須勢理姫を手に入れるというもの。

    その難題の一つが、義理の父親になるスサノオノミコトの髪の毛にあるという虱(しらみ)取りでした。 しかし実際にスサノオノミコトの髪の毛の中にいたのは虱ではなくムカデ。 だからオオクニヌシは、シラミ取りではなくてムカデ退治をさせられたことになります。

    スサノオノミコトの髪の毛の中にウジャウジャいるムカデをやっつけるため 大国主がしたことは、椋の木の実を噛み砕き赤土に混ぜて そこにペッペッと唾を吐いてスサノオノミコトの髪の毛に練りつけること。(汚いなあ!)  椋の木の実は小鳥の大好物で黒色。
    そこに粘着性のある赤土を混ぜてネバネバの唾で混ぜ合わせると、赤(土)と黒(椋の実)の混合色(紫色)のネトネト髪の毛が完成します。 強風が吹き荒れても髪の毛は乱れないカツラのような髪型。 ムカデが持っていた多くの足がこんな風に固められたら、足も手(足)も出ない!
               
    ムカデと蛇は宿敵同士でムカデにとっての一番の毒は、何故かヌルッとした“唾”なんですね。 またムカデは毘沙門天の使いの神で足がたくさん生えていることから御足(おあし)がつくと言われ、金の神として扱われてきたようです。 蛇(巳)もお金には困らないとよく言われています。 百足と蛇は宿敵同士である割には共通項もあるようです。

    ムカデ退治の俵籐太は、大蛇の女性に懇願されて三本の矢をムカデに放ちました。
    先の二本は当たらず、最後の唾を塗った矢はムカデをバッチリ射止めました。
    三上山に住んでいた荒くれ者のムカデは、このようにズタズタにされて琵琶湖に流されました。

    湖は蛇の女性(龍神)の住み処だったことを思い出すと 瀬田の唐橋で通せん坊をしていた大蛇は、自分とよく似たムカデが三上山に住んでいることに納得がいかず 足をすべて切り取りムカデからヘビに変身してもらって 住み処を同じ湖にしようと企んでいたのではないかと思います。 宿敵関係にあった蛇とムカデは、足が多いか全くないかの違いがポイントでした。

    キトラ古墳の亀

    • 2008.04.27 Sunday
    • 22:41
              天の四方を司る四神(しじん)の一つが北を示す玄武神。
                玄武の漢字 “玄” の意味のように色は黒色。
                   通常は亀だけで表わされていますが、
                キトラ(亀虎)古墳の内部に示された玄武神は
                  蛇と亀が絡み合って表現されています。
        キトラ古墳の名前の一つになっている “虎” は白虎として白い西を表します。
                    北に亀(黒) 西に虎(白)で、
            北と西を合わせてキトラ(黒白)という名前になっているようです。

                    

             しかしキトラ古墳の壁画は、亀単独ではなく蛇が絡んでいます。
                      絡み方はハッキリしないけれど、
          亀の甲羅の上の方(空間)で蛇の頭と長い胴体をクロスさせているようです。

                       

       これ(上図)は京都の北方(紫野雲林院町)に鎮座する “玄武神社” の絵馬。
               この絵馬を参考にして観察すると見えてくるのは、
                 後ろを向いて怒っているような表情の亀と
             亀のカラダをハガイジメにしてにらみ合っているヘビの姿です。
             キトラ古墳と同じように、蛇が円環を描いて亀と対峙しています。
                  亀と蛇の表情は、どことなく似た感じ・・
               高松塚古墳の壁画も亀だけではなく蛇も一緒でした。
               
              かつて平安京を守るために北に配置されたのは船岡山。
            現在 標高45mの船岡山の山頂には明治天皇によって創建された
                 “建勲(たけいさお)神社” があります。
               本来あるべき玄武神社は建勲神社の境内から外され 
              “船岡妙見社” という名の小さな祠があるだけです。
                 玄武神社として船岡山にあってほしいのに・・
                  妙見は動かない北極星のシンボルとして
               玄武を表しているという理解をするしかありません。

       しかし実態(キトラ古墳や高松塚古墳)は亀と蛇が絡んでいる図が北を示していて、
                     古代インドの宇宙観によると 
          大地を左右する最重要人物である亀と蛇が絡まっているということは
                  どのような理解をすればいいのでしょう。
                こんな小さな祠で大丈夫なのかな・・心配です!

    真夜中のカーボーイ

    • 2008.04.27 Sunday
    • 17:58
              

    一旗揚げようとして故郷を後にするのは、日本だけに限らず米国のテキサスでも同じこと。 広大な荒れ地が広がる南部テキサスを離れ、東海岸のニューヨークで女に春を売って(?)金儲けをしようと考えたジョーは期待した金は儲からず、逆にニューヨークという街に自分の金を吸い取られてしまいます。
                  
    デカイ男(ジョー)とチイサイ男(ラッツォ)がニューヨークの街で出会いました。 ラッツオは右足が悪いので、ゆっくりとしか歩くことはできません。 それに苦しそうな咳をしていてかなりしんどそう。 そんなラッツオに金儲けの話を持ちかけられて乗ったジョーは、結局 騙される羽目に・・

    怒り心頭だったジョーが再びラッツォ(ネズミという意味)を街で見かけて、一文無しになっていた彼は ラッツォの廃墟になっていた部屋に転がり込むことになります。 ラッツオがジョーに言うには、「ココは自分の部屋なのでラッツォではなくリコと呼べ。」 ラッツォの本名はかわいい名前の “リコ” と判明! ラッツォという名は周りが彼のことをそう呼んでいるだけで、ラッツォのホントの名をジョーは知ることになります。

    リコは、今の惨めな生活から抜け出して 
    陽光輝くフロリダでの生活を夢見ていました。
    彼の頭の中には、楽しいフロリダ生活のイメージが
    出来上がっていて
    冷たくて薄暗い部屋での生活を余儀なくされていた
    彼らを支えていたのは、
    フロリダのサンシャインとオレンジジュース。
               
    リコの病状が思わしくないまま、二人はマイアミ行きのバスに乗りました。
    彼が想像しているフロリダは、何故か女性はみんな車椅子に乗っています。
    そして男はその車椅子を後ろから押していて、男と女は向き合わずに同じ方向を向いていました。

    マイアミの近くで、夏用の服を買って二人は衣装チェンジ! ジョーは、バスの中でフロリダでの生活を夢見てリコに語りかけています。 しかしリコの返事はなく、あともう少しでマイアミに到着するところだったのに彼は静かに息を引き取ります。

    多分 生きていくってこんなことの繰り返しなんだとわかっていても、いつか そうではない “明日” に出会えるかもしれないと夢見て頑張れるように思います。 リコとジョーは辛い毎日だったけれど、裏切りを越えて男の強い友情に変化させました。 映像は少し陰惨で辛くなるところもあるけれど、彼らが求めた世界はオレンジ色の太陽とこの土地で多くの実がなるオレンジでした。

    外見はボロボロの服を身にまとっていたリコだったけれど、心はきっとオレンジ色。
    人が渾名したネズミのようなラッツォではなく、リコという名のかわいい男であることを
    自ら打ち明けたのはデカイジョーだけでした。 ニルソンが唄った “うわさの男” の音楽は、リコが憧れるフロリダから吹いてくる南風のように感じました。

    * 監督 ジョン・シュレンジャー     * 1969年 作品
    * 出演 ダスティン・ホフマン    ジョン・ヴォイト

    おてんき リコとジョーがこの映画で示してくれたのは、性別を問わない恋愛(相手を尊重する)だったように思います。



    大小コンビの生き方

    • 2008.04.26 Saturday
    • 22:22
                   

             大小コンビの二人は、すべてが瓜二つで違うのは大きさだけ!
                 中学時代に学んだ相似関係にある二人です。
             片方を拡大または縮小することで、二人は完全に重なります。

              ピノキオ風の鼻が突出していて髪の毛や耳はなさそうです。
            シルエットになっているので目はあるのかどうか確認はできません。
             腕は粘土細工のように左右の肩にくっ付けたようになっていて、
           真ん中の関節がないので腕を曲げることができず伸びたままの状態です。
           手首から先は、手のひらを内側に向け指も揃えてゆるい孤を描いています。

                 足も関節がなく伸びたままで、歩くのは難しそう・・
                 特に下半身に肉がなく、骨だけの足になっています。
            足首はあるので足を真っ直ぐに伸ばして兵隊さん歩きならできそうです。
                  足先に注目すると左右の足のカタチが違います。
                   左足は真っ直ぐに正面を向いているけれど、
                 右足は浮いたようにカーブを描いて曲がっています。
                歩行時は右と左のバランスが違うので肩が揺れるはず・・
     
                 そして胴体はあるけれど尻がないというのも特徴です。
                  歩く時に カタチが違う足が生じさせる肩の揺れで
                         腕はブランブランと揺れて
                わずかに付いている腕は、振動で地面に落ちてしまいそうです。
                そして顕著な二人の傾向は、重い頭を支える首がないこと。
        首がなくても胴体から転げ落ちずに、宙に浮いて自分の居場所を存続させています。
                    元から首がないので首切りの心配もなく、
                     下半身は幾分不自由そうだけれど
                     歩いたり車に乗ったりしなくても
                    頭だけの空中移動ができそうな二人です。
     
           相似関係にある二人は、首に縄を付けられない生き方を選択しました。

    イケないイワレの根拠

    • 2008.04.26 Saturday
    • 10:33
                   
    古代 天香具山の北側には “磐余(いわれ)” と呼ばれる地があり、この辺りに “磐余の池” という大きな池があったと伝えられています。 磐余の池を調べるために地図を見て気になったのが “膳夫町” という名前。 ちょうど磐余の池があったと伝わっている天香具山の北(JR香具山駅の南)に位置しています。 かなり特殊な漢字で読みにくい【膳夫】と【磐余】に何か謂れ因縁があるかもしれないと思い、他にも接点(どちらも天香具山の北にある)を探したくてゴソゴソと調べ始めました。 

    “膳夫” と書いてカシワデと読ませる奇妙な名前の意味は、饗膳(御馳走の膳)を司る人・・いわゆる料理人です。 奇妙な読み方のカシワデは、古代にカシワの葉に食べ物を盛ったことからカシワデ(膳夫)と呼びました。 膳夫が調理した食べ物が新鮮だったとしても、盛るカシワの葉に毒が付着していれば その食事をした人は死にます。

    古事記に “櫛ハ玉(くしやたま)神を膳夫とし、天の御饗を献りし時に・・” という記述があり 膳夫に選ばれたのが櫛ハ玉神で、この神は水門(水戸)神の孫と言われています。 水門とは川と海の境界部分にあたり、淡水と海水が混じり合っている川の河口に生まれた神が水門神なので その水門神の血を引いて淡水と海水を合流させる役目を持つ神が、櫛ハ玉神といえます。 櫛ハ玉神を膳夫にして海の幸を食べたのが、出雲国を高天原グループに譲り渡すことを決定した大国主神でした。

    食事の世話をする女房役を務めたのが櫛八玉神ということですね。 天の御饗を献じる時に櫛八玉神が鵜に化けて海の底に入り、底の埴土(赤土)を喰い出して 天八十毘良迦(あめのやそひらか)を作ったという記述があります。 ヤソヒラカとは薄い皿のようなもので、食べ物を盛る器(カシワの葉)と考えることができます。
     
    その後 天櫛玉神はワカメの堅い部分の茎を鎌(か)って作ったのがヒキウス(穀物や豆などを粉砕製粉するもの)。 次に海蓴(こも)の柄を使って杵を作り、この二つで火をオコシました。 単に調理するだけではなく、食べ物を盛り付ける皿をまず自分で作り さらに食べ物を調理するうえで必要な火まで自分でオコシて、準備万端で料理に臨んでいます。 膳夫に指名されるだけのことはあり、大国主神も安心して食事ができたと思います。
            
    時代を経てカシワの葉の役目をするヤソヒラカが、神武天皇の話にも登場しています。
    神武天皇は天八十平瓮を天香具山の土で作ることができれば勝利できる(大和に入れる)という神託を得ていました。 さらに天八十平瓮で水を使わずに飴(?)ができれば、武力を使わずに天下を治めることができるだろうという話もあります。

    意味がよく分かりませんが、神聖な天香具山の土はもともと海の底にあったもの?
    初めは海の底にあり見えなかった赤土が、見える赤土になったのが天香具山という考えもできそうです。 “神日本磐余彦” という異名を持つ神武天皇が、天香具山の土で天八十平瓮を作ることができた結果 日本を統一して名前も磐余彦から神武天皇に変わりました。 磐余と呼ばれていた池にあった可能性がある赤土は天香具山を形成し、かつては磐余の池があった湿地が 現在は人が住める膳夫町になっているのではないかという仮説・・

    天香具山の北にあったとされる磐余の池が、もし現在の膳夫町辺りだとすると 櫛ハ玉神が果たした功を奏して名付けられた名前が “膳夫” ということになりそうです。 神社に詣でた時、柏手(かしわで)を打って神を拝する習慣があることを思うと 柏手と同音のカシワデ(膳夫)の存在の重さを強く感じます。

    PR

    calendar

    S M T W T F S
      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    27282930   
    << April 2008 >>

    電力切り替えのアドバイス

    wifi のある生活

    パソコンの買取なら

    誰でもず〜っと!

    インターネット選びをサポート

    selected entries

    categories

    archives

    recommend

    recommend

    recommend

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM