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オンリーワン

          

葛城神というのは名前の通り葛城山(大阪府と奈良県の境)をねぐらにしていた “一言主神” の別名です。 今昔物語に登場する一言主神は顔が醜いので 昼に働くことを避けて夜だけ働いたと言われています。 修行のため 葛城山と吉野の金峯山(葛城山の南東方向)の間に石橋を架けるように役行者に命じられた一言主神は 醜い顔のため夜しか働かず 昼は何をしていたのか? 

いつ眠るのか?という疑問はさておいて 山と山に石橋を渡すという役行者との約束を果たすことができず 役行者は怒って 近くの小川沿いに立っている木に一言主神を縛り付けました。

一言主神は神でありながら要領が悪いのかいつも神以外の人物から迫害を受けているように思います。 しかも石橋を渡すように!という命令をする側ではなく逆に命令されているのが一言主神。 神なんだからもっと威厳を持ってヨ! それにしても一言主神は どうしてこんなにこき使われてしまうのでしょう。

そのヒントは名前にありそうです。 名前にも出身地にも使われている“葛(かずら)”はツタ性で 周りの立っているものに絡みついていく植物です。 ネトネバのくず粉はこの葛の根が原料。 絡み体質とネトネバが虐められる原因かもしれません。 また葛は桂ともつながり、中国では月にしか存在しない木と考えられていて夜を象徴しています。 

暗い夜に活動するということは醜い顔が見にくいので丁度いいのかな・・そういえば鬼の生活様式も活動時間は夜なので、一言主神は鬼グループの一員であると考えると物語の辻褄が合ってきます。
 
鬼の住処と考えられる葛城山の南東方向の麓に鎮座しているのが “一言主神社” その社殿の横に “蜘蛛塚” があります。 逆に土蜘蛛の霊を鎮めるためにココに社殿が建てられたという風にも考えられます。 伝承では神武天皇に滅ばされた人々の怨霊のことを蜘蛛塚と呼び、平安時代には生き残った人々が本拠地としていたのが葛城山でした。

土蜘蛛は 『身短くして 手足長し』 と伝えられ、洞穴を住居と定めていた人々のことを言います。 追い詰められて身を潜めなければいけなかったということですね。 そんな土蜘蛛の塚があるところに一言主神社があり しかも土蜘蛛の中心地とされた葛城山の麓です。 神でありながら醜いと蔑まれ、一時期 土佐国に追放されたこともありました。 

イイコトもワルイコトも一言でスパッと言い切ってしまう潔い一言主神の顔の見にくさに比べれば 現代に蔓延した携帯電話のダラダラ話の方がもっと醜い!
               
         なほ見たし 花に明けゆく 神の顔       松尾芭蕉

芭蕉が見たかった神の顔とは・・洞穴生活を強いられた人たちの見にくい顔こそ神の顔だったのでは・・

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  • 2018.10.19 Friday
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