<< 美の原点 | main | 休日と平日 >>

アウトブレイク

         

神は自分に似せて造った人間に他の生き物を支配するよう命じたという話を記しているのが旧約聖書。しかし人間が支配できない生き物が周期的にこの世に出現し、それが治療法も薬も効かない伝染性が強い未知のウィルス。院内感染などを思い出すと分かるように、人間がウィルスに対応できるワクチンを開発しても即座に変異し 今まで以上の能力を発揮する極小サイズの細菌は逆に人間を振り回しています。

“人類の優位を脅かす最大の敵はウィルスである”という言葉が冒頭に示され物語は始まります。タイトルの『アウトブレイク(Outbreak)』とは悪いことの突発的発生に使われる言葉で、予測がつかない人間の感情や火山の爆発もアウトブレイクで表現します。ウィルスのアウトブレイクと同時に主人公サム・ダニエルズ大佐の軍上層部に対する感情のアウトブレイクが痛快!

               

人類が進化してきた(?)ようにウィルスも進化し続けてきました。映画のオープニングは1967年・・異国アフリカで戦闘中の多くの米国兵士が原因不明の熱病にうなされ死にます。視察に訪れた軍関係者はその後救援物資を届けるように見せかけ、対応できなかったウィルスに感染した村を焼き払うため爆弾投下。

人の命を軽視した行動ではあったもののウィルスの広がりを食い止めることはできました。それから時は流れ現在・・またしても熱病のような症状で死に至らしめるウィルスが発生します。以前はアフリカだけで何とか終息したウィルスが今度は米国本土に上陸。そのウィルスのルーツを追いかけるのがサム・ダニエルズ役のダスティン・ホフマン。映画“卒業”のラストでも花嫁を略奪するためガラスを揺らしてわめいていましたが、この映画のラストでも爆弾投下を命じられた戦闘機パイロットに「投下するな〜!」とわめいていました。

          

かつてのウィルスは空気感染しなかったのに今回は空気感染するウィルスに変異し猛威を振るいます。恐怖でパニック状態に陥る人たちを救えない現実に、再び感染した街を焼き払う計画が浮上。要するに感染者皆殺し作戦で、人の命はまたしても軽視。米国上層部が恐れるのは巨大化するウィルスの感染力。 

まさに人類の優位を脅かすウィルスが世界を駆け巡れば人類滅亡? 支配者がいなくなった地球は他の生き物たちにとって楽園になるのか地獄の様相を呈するのか。
この映画が製作された頃も現実に多くの人たちがエボラ出血熱という国際伝染病で死にました。ウィルスの脅威は映画の世界だけではなく、現在も未来もウィルスの出現にストップをかけることができないのが人間。

天災は忘れなくてもやってくるように、進化したウィルスも天災のように人間に恐怖を与えます。神が創造した人間の優位性を試しているのは神? 映画の結末は戦闘機パイロットが機転を利かし爆弾は海に投下され、人の命は尊重されました。ウィルスに対抗する手段として前回も今回も爆弾投下を提案した軍の偉い人が逮捕されたのがヨカッタ!

* 監督 ウォルフガング・ペーターゼン    * 1995年 作品
* 出演 ダスティン・ホフマン   レネ・ルッソ   モーガン・フリーマン

★ 人間の祖先と言われる猿が人間に脅威をもたらす新種ウィルスの宿主だったのは映画、そして現在進行中の“豚インフルエンザ”の脅威は今始まったばかり。
 


スポンサーサイト

  • 2020.04.02 Thursday
  • -
  • 22:29
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< April 2020 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM