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獅子(四×四)と十六夜

              

“十六夜” はイザヨイと読み、意味は進もうとして進まないことで “ためらい” を表しています。 ためらいという表現は美しいけれど、別の言葉で表現すると “停止状態” 英語で 『ストップ・ザ・モーション』
       十五夜は満月のことで満ち足りたパンパン状態を表現しています。

十六夜は満月よりも少し遅れてためらうように出てくることから、十五に一をプラスしてこのように名付けられました。 十五夜は奇数で陽の数・・・しかしプラスイチで陽の数から陰数(偶数)に変わります。 性別で考えると、男から女に変化したということですね。 女装ではなく性転換です。 十五夜がパンパン状態なら、プラスイチでどうなるか・・ 多分破裂!
         
              やすやすと 出でていざよふ 月の雲

これは芭蕉が旅の途中 琵琶湖の南西岸に位置する堅田で詠んだ句で、“簡単に出てきた月が雲の中に隠れてしまった” というような意味になります。 『出たかと思えば隠れた月』 は 『いま泣いたカラスがもう笑う』 というイメージに近い。
どうしてカラスが選ばれているのか不思議だけれど、テーマとして考えたいことは 十六夜という月はカラスに似たタイプなのかもしれないということ。

どちらも変化して落ち着かず、どうしたいのか定まらない状態が感じられます。
十六夜という月は、人に見てほしいのか見てほしくないのか迷っているようです。
昼のカラスは目立つけれど、黒ずくめの夜のカラスを見つけることはできません。
同じ黒色を持つ夜に混ざったカラスが、安心して眠ることができるのはやはり夜。

白黒の区別がつきにくい状態を、“混沌(カオス)” とも表現されて ギリシア神話でこの世に誕生した最初の神の名をカオスと言いました。 二番目がガイア(大地)とタルタロス(冥界の最奥部)そして次がエロスでした。

カオスは混沌という意味の他に、無秩序という意味も含んでいます。 男から女に変化した十六夜は、無秩序な月ということにもなりそう・・・ 秩序正しくなければ、計画を練ることもできず 結果も見えないという不安な月が十六夜の月。

この “混沌” というドロドロ状態の中から、ギリシア神話のカオス神が産み出したものがありました。    それは “闇(エレボス)” と “夜(ニュクス)”。
闇と夜という区別できない 似たような二神を カオス神が産み出しました。
そしてこの似た者同士の神(闇と夜)が交わって、ニュクスが昼(ヘメラ)と光(アイテル)をこの世に誕生させました。 人間が生きていくのになくてはならない明るい光を誕生させた一番の根本は、カオスにありました。

無秩序で何かを産み出すことは到底できそうにないカオスは、日本の十六夜あるいはカラスに近いように思います。 出た出た月がぁ〜 で喜んでいる暇もないまま、雲に隠れてしまった十六夜。 十六夜の別名は望月(十五夜)を過ぎたことから “既望(きぼう)” あるいは その日(陰暦十六日)は一晩中出ていることから“不知夜月”とも呼ばれている十六夜。
           
十六(四×四)は、同じ偶数(女性的)を掛け合わせた数で構成されています。 カオス神が誕生させた闇と夜も、十六のように同じものを組み合わせたものでした。
この同じモノ(闇と夜)を掛け合わせてこの世に生まれたのは昼と光で、十六夜は、カオスに変わって昼と光をこの世に出現させることができる可能性を秘めています。 カオスという名によく似たカラスも、十六夜と同じように黒同士の中からナニカを産み出せる希望が感じられました。

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  • 2018.10.19 Friday
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