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- 2022.04.05 Tuesday
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鬱蒼とした竹藪の中で根元が光っている竹を見つけたのは竹取の翁。そしてその光る竹筒の中に入っていたのが三寸(約9cm)の女の子。竹取の翁の子として育てられたその女の子は三ヶ月ほどで美しい女性に成長したという有名な話(平安時代に成立)は作者不詳のまま現代まで伝承されてきました。三寸しかなかった小さな女の子がわずか三ヶ月で美しい女性に成長する竹取物語で三日間とか三年間など頻繁に出てくる数字が“三”。三と竹の関係は?
多くの種類が確認されている竹ですが、そのほとんどに共通しているのは花が滅多に咲かないということ。地下茎で繋がり竹藪を形成する竹は60年から120年周期で開花するという説があり、ひとたびその周期で開花すると地下茎でつながった周囲の竹も一斉に開花し、地上に出現していたすべての竹が枯れるという話。地上で目にする一本一本の竹は地下でつながっているため何らかの影響を与え合っているのが竹かな。
こういった事実から民間伝承では竹の花が咲くと不吉なことが起こる前兆と考えられてきました。神秘的とも思われる竹の最後は共倒れ。共に生き共に死ぬのが竹族?
平安時代前期に成立した作者未詳の“竹取物語”で根元が光る竹の中から誕生した女の子はわずか三ヶ月で美しい女性(かぐや姫)に成長しました。急速な成長の原因は生みの親だった竹? 男女の交わりで出産に至る人間を親とせず、急速に伸びる竹を竹取の翁が斬ったことで誕生したのが美しいかぐや姫。かぐや姫の育ての親はもちろん竹取の翁ですが、竹の中にいたかぐや姫をこの世に出現させた竹取の翁は生みの親でもありました。
簡単にイメージできるものは何一つなく、地球人ではないかぐや姫の脳構造が示されているような話。それにしても平安時代に仮名で記した竹取物語の作者って地球人?
かぐや姫が見たいと言った五種類のモノの中で今回は燕が持っているという子安貝を調べてみました。他のものに比べまだしも具体性が高いと思われるのが子を産む燕の巣にあるという子安貝。しかし人の目に触れた瞬間失われてしまうのが燕の子安貝の特徴で、たとえ子安貝があったとしても手にする前に消えてしまう幻のようなものが燕の子安貝なのかも。燕の巣に梯子をかけその梯子を登ったジャックのような中納言は自ら手を差し出しかき回して手にしたものが平たいナニカ。高い場所で平たいものに触れた瞬間、竈の中に落ちた中納言石上麿足(まろたり)は意識不明の重体。
その後 意識を回復させた麿足が手に固く握りしめていたものは燕が垂れた糞と判明。やり甲斐のないことを“カイ(貝)ナシ”というのはこのエピソードが元になっています。かぐや姫と結婚するため必死だった麿足の手に残ったものは燕の糞だけという踏んだり蹴ったりの話。コトの顛末を恥ずかしく思っていた麿足は高い場所から落ちたことで腰を痛め、その後体力もしだいに落ちていきます。噂で麿足のことを知ったかぐや姫はお見舞いに以下のような歌を送りました。
麿足の返歌が以下の通り。
“かひはかく ありけるものを わびはてて 死ぬる命を すくひやはせぬ”
“私の身は人間世界のものではない”というかぐや姫の言葉通り彼女は確かに変わっていました。どんな男も相手にしなかったかぐや姫の故郷は月。月人と地球人の結婚は許されていなかったのか、あるいは地球人を好きになれなかったのが月人のかぐや姫だったのか。彼女に振り回され命を落とした熱意ある麿足の冥福を祈りたいと思います。