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    ジョー・ブラックをよろしく

    • 2009.04.15 Wednesday
    • 22:27

              

    夜が明けきらない薄暗い時、主人公・ビルの耳元に飛び込んできたのが“イエス”と囁く声。何がイエスなのか理解できない彼はイエスを繰り返す何者かに終始振り回されることに・・突然イエスマンに魅入られ付きまとわれるビルは、娘二人の父親であり仕事一辺倒の会社社長。

    広大な敷地面積を有する屋敷には大きな図書室まであり、召使いが家族の食事を作る大富豪一家。彼の奥さんはすでに他界している様子で、二番目の娘スーザンに恋の手ほどきをするビル・パリッシュ。65歳の誕生日を控えたビルは仕事一筋の半面、恋は情熱だ!などと歯が浮くようなことを言っています。「恋を知らない人生は意味がない・・そんな恋をする努力をすることが生きること」という彼の哲学と65歳という年齢が今一つ合致しないし、誰かの言葉を借りているような気もするんだけれど。

    その誰かの言葉というのが人を死ぬ気(真剣に生きる気持ちと似てる)にさせる死に神! “心をオープンに・・いつか稲妻に打たれる”とスーザンに告げる父親ビル。
    そして父が発した言葉と同じ言葉をコーヒーショップで出会った若い青年がスーザンに投げかけることからスーザンのパパと名前も告げないまま別れてしまった青年との怪しい関係が物語の前半で示されています。「稲妻に打たれるまで待つ」という言葉をスーザンに言った彼こそブラッド・ピットが扮した死に神で、才能豊かなパッリシュを死の旅(生きることを問いかける)に導く案内人。

                   

    生死を司る死に神はこの映画で見る限り精神は大人の男ではなく少年のよう。
    特にピーナッツバターをほおばる仕草がひょうきんでカワイカッタ! 突然の心臓発作や何度も繰り返される死に神の“イエス”という声を奇妙に感じていたビルの前に突如 彼の分身的存在の死に神が登場します。二人の出会いはビルの屋敷の広い図書室。

    ビルが咄嗟の判断で死に神に名付けた名前が“ジョー・ブラック”。彼もその名前に納得して自らジョー・ブラックと名乗り、そのままジョーはその屋敷に居就いてビルと行動を共にするようになります。会社の役員会にまで出席するジョーに対してビルの家族が不信を募らせる一方で、スーザンだけは先の出会いの影響からかジョーに惹かれている様子。
             

    他人から見ればビルは影のような存在のジョー・ブラックに振り回されているように見えたはず。年齢を重ねキャリアも十分あったビルは不自然なぐらいジョーの言いなり。また住む世界が違うスーザンを愛し始めていたジョーはスーザンも一緒に連れていきたい意思をビルに打ち明け、これにはパリッシュ氏も怒り心頭! ジョーの言いなりだったパリッシュが初めてジョーと対立しなければいけない理由は娘スーザン。

    「わたしの人生に意味を与えてくれた」これは死に旅立つビル・パリッシュがスーザンに言った言葉。さらに続く言葉は「何があっても私のことを心配するな。私は幸せで悔いはない。」 ラストのパーティーで披露された父娘のダンスは恋人同士あるいは年齢が離れた夫婦のようだった。そして夜空をそめる大輪の花火の煌めきがビルの人生に拍手しているようで心に響きました。“去りがたい・・それが生だ”という言葉を残して二人は橋の向こうに・・ 余談ですが、レクター博士よりビル・パリッシュの方が断然好き!

    監督 マーティン・ブレスト         1998年 作品
    出演 ブラッド・ピット    アンソニー・ホプキンス

    ★ エンド・クレジットで流れた音楽はウクレレの音色がかわいいハワイのミュージシャン(IZ)の♪Over the rainbowWhat a wonderful world♪でした。

    ビバリーヒルズ・コップ

    • 2008.11.30 Sunday
    • 22:26
              

    今年の陰鬱な経済不況と正反対のイケイケモードが圧巻していた、キンキラの80年代を代表する痛快アクション&ユーモア映画。 この映画の選択理由はミッドナイト・ランやセント・オブ・ウーマンを監督したマーティン・ブレストだから。 豪快なアクション中心の映画ではなく、互いに影響を受け合う人間関係の魅力が丁寧に描かれています。

    エディ・マーフィが演じたアクセル・フォーリーは、何かコトが起こったその瞬間に機転を利かして、嘘でも何でもいいから言葉を構築して嘘を事実にしてしまうデトロイト警察の刑事。 
    刑事でありながらその時々の場に合う役をテキトーに演じ分け相手を信じ込ませるという詐欺のような特殊能力も持ち合わせていました。

    詐欺はサギでも正義感に基づくその時任せの嘘で、時に息が詰まりそうになるキチキチ社会の隙間に風を送ることができたのがアクセル全開のアクセル刑事。 彼の影響を多大に受けたのは、型破り捜査を実践していたデトロイト警察とは全く違うビバリーヒルズ警察。 
    貧乏な黒人中心のデトロイトに比べて、大富豪や有名人の屋敷が多く豊かな財政収入になっていた街がビバリーヒルズ。 治安面でもビバリーヒルズ独自の市警察が担当し、安全で洗練された街を運営していました。

                 

    デトロイトの自宅で久しぶりに会った友人を殺され憤慨したフォーリーは、休暇を取り自費で殺人者を追いかけやって来たのがこの華やかな街。 高級ホテルに泊まる際も、得意の嘘でスィートルームを割安価格で確保する大声も彼の持つ能力の一つ。 周囲の目を気にしてホテル側はフォーリーに従うことに・・ お調子者のフォーリーだけれどアイディア抜群で頭脳明晰!  そんな彼の見張り役を担当したのがビバリーヒルズ警察の女性的な名前のローズウッドと嘘がキライで生真面目なタガート。 この二人がフォーリーの影響で微妙に変化していく様子が観ていてほほえましい。

    タイトルの “コップ(cop)” は一杯のコーヒーのカップ(cup)ではなく、“つかまえる” と “盗む” という二つの意味を持つ単語で、この場合のコップは警察。 盗むという意味も含まれている警察は、犯人を捕まえるために何かを盗む可能性が・・ フォーリーが追いかけていた犯人は白い粉を隠し持っていたので、コップが押収すべきものは砂糖や塩でない麻薬。

                  

    ラストで無理やり犯人の豪邸に侵入したのがアクセル刑事と彼の付き人的存在のローズウッドとタガート。 激しい銃撃戦が繰り広げられるなか、三人とも全く弾を受けずに転げ回って活躍するのが映画らしくてイイ!  特にローズウッドが映画 “明日に向かって撃て” のロバート・レッドフォードをイメージして自分を演出しているのが笑える。 相棒のタガートはポール・ニューマンとは全くタイプが違うけれど、いつの間にか彼も銃撃戦の仲間に入って奮闘していました。 よくもこんな目に合わせて!とか言いながらも死なずに夢のような活躍。

    ビバリーヒルズ警察長官に今回の顛末を報告をしなければいけない立場に立たされたのが、タガートとローズウッドの上役だったボゴミル警部補。 彼は隠れた魅力ある紳士で、この事件の全容を自分のオリジナルにして長官に報告。 そんなこと鵜呑みにできるワケはないとして事実を正確に報告するように要求する長官に、胸を張って作り話で答えたボゴミル警部補はイイカンジ!  その嘘の作り話を嘘が嫌いだったタガートも後押しすることで、事件は無事 解決します。 喧嘩腰で臨んでいた当初のビバリーヒルズ警察が、最後にフォーリーを支援し彼の勇気を受け入れた柔軟な姿勢に惹かれました。

    * 監督 マーティン・ブレスト     * 1986年 作品
    * 出演 エディ・マーフィ   ジャッジ・ラインホールド   ジョン・アシュトン

    車(RV) ビバリーヒルズの街をオンボロ車で堂々と運転していたフォーリーは、街の外観を汚しながらもこの街にはなかった特別な空気をデトロイロから運んできたように思います。

    ミッドナイト・ラン

    • 2008.11.18 Tuesday
    • 22:22
           

    シカゴ警察の刑事という職を捨て、今は自分が捕まえた犯罪者と交換に手にした賞金で生計を立てているのがジャック。 バウンティ・ハンター(bounty hunter)という肩書きのジャックは、自分の身を置く場所はどこにもない孤独の身。 家族とも別れカラダを張って賞金稼ぎをしていた彼が今回受けた依頼は、会計士マデューカスの逮捕。 簡単に捕まえることはできたものの、現在 彼らが居る場所ニューヨークから目的地(西海岸のL.A.)までの大陸横断の道中で手間取り、トラブル続きの珍道中。

    彼ら二人に加えてもう一人賞金稼ぎをしていたマービン・・ さらにジャックが契約していた事務所にいた裏方の男が、秘密情報をマフィアのボスに垂れ流しているので二人の動きは筒抜け。 しかもFBIがジャックに注目し彼が契約事務所に電話をかけて報告する秘密は盗聴され監視されていたので、ジャックとマデューカスのミッドナイト・ランは完全に国の管理体制に置かれていました。
            
    一方 マフィアの金を横領して慈善事業に寄付したという悪人なのか変人なのか偽善者なのか・・ 兎に角つかみどころがないのがマデューカス。殺されるかもしれない状況の中で急がず慌てず計算しまくるマデューカスは、のんびりしているように見えて実は大胆で曲者で役者。 何かとウルサク講釈を垂れるマデューカスの渾名は,公爵という意味のデューク(Duke)。飛行恐怖症だと言う彼の言葉と演技にキッチリ騙されたジャックもまたFBIのモーズリ長官のフリをして周囲の人を騙すことが上手だったのでどっちもどっちの騙し合う二人。

                         

    しかし騙し合うだけの二人ではないのがこの映画の魅力!  口数が多いマデューカスは世話女房みたいにジャックの家族を覗いてみたいらしく、道中シカゴで暮らすジャックの妻の家に立ち寄り、そして言う言葉は 「お金を貸してくれ!」  テレビで人気者になっていた彼らに、お金はないけれど自分の車を与えて逃走を手助けしたジャックの妻はまだジャックを愛しているのかもしれません。 出世した男(シカゴ警察の警部か警視)と再婚したジャックの元妻の心情は複雑?

    飛行恐怖症で飛ぶことは嫌いな風に見せかけていたマデューカスが実は小型飛行機を操ることができたり、ジャックが賞金を得た金で喫茶店を開こうとする考えに対して採算が合わないからやめた方がいいと明確に口にするデュークを振り回しながら同時に振り回されているのがジャック。 ユニークでともに憎めない二人は、前世でも会っていた?  そんな似た者同士で全く似ていない二人は、来世で会うことを約束して別れます。(どういう関係?)

               

    大陸横断中の砂漠地帯でヘリが出動し車のジグザグ走行でも何とか危機を逃れた二人だったのに、そこに運悪く(相手側には運良く)ジャックと同じ職種だったマービンにデュークを横取りされて落ち込みそうになっていたジャックを助けたのがFBIの黒人長官モーズリ。 モーズリのキャラクターも長官らしくなくてヨカッタ! ジャックならモーズリに変身可能かな。

    目的地だったロスアンジェルス空港で最後の山場を迎えます。 巧みに黒幕のセラノを騙したジャックは、セラノとの取引きのため現場となる空港へ・・ そして周囲には多くのFBI捜査官が配置され厳戒体制のなかセラノの不正行為を暴こうとしていました。 そんな緊迫した状況が展開する中、またしてもマービンが乱入!  現場をキャッチできなかったFBIに大声を出して知らせたのはジャック。 やっぱりジャックはモーズリになれる!

    ラストはジャックとマデューカスの別れ・・ ジャックの判断がカッコ良すぎてホロリとさせられます。 持っていないと思っていたマデューカスの横領金を受け取ったジャックは、タクシーを呼び止め1000ドル紙幣で釣りある?と声がけ。 タクシーの運転手に怒られたジャックは笑みを満面に浮かべて、 “歩くしかないか” という言葉を残して夜の街に・・ 約束された時間までに25分も残されていたジャックは、タイムリミットに十分間に合いました。

    * 監督 マーティン・ブレスト     * 1988年 作品
    * 出演 ロバート・デ・ニーロ     チャールズ・グローディン

    眼鏡 この世で一緒に居た時間は短かったけれど、ジャックとデュークは来世もその次の世も騙し合いながら仲良く喧嘩するんだろうな。

    セント・オブ・ウーマン −夢の香りー

    • 2008.03.09 Sunday
    • 17:21
    ダンスは難しい? 足が絡まっても踊り続ければいい・・・生きることもそれと同じ! 家族に友人に社会に絡まりっぱなしの主人公フランクは盲人。

    彼はとっても口がうまく大の女好きでマジメなプレイボーイ。 「この世で聞く価値のある言葉はひとつだけ・・・Pussy!」と言ったのはもちろんフランク。 目の見えないフランクの世話をするアルバイトとして雇われたチャーリーは17歳の高校生。 チャーリーは、鼻で女性を口説きまくるフランクに振り回されるホトホトな毎日!

    親子以上に年が離れた二人だけれど、一緒に過ごしたニューヨーク旅行で起こるゴタゴタが 二人の距離を縮めていきます。 後半場面になると、フランクのチャーリーに対する高圧的な態度に内包される歪んだ純粋さも しだいに魅力となって輝き出します。 妥協せず自分が自分のままに生き続けることが、こんなに美しくしんどいものかを訴えます。ラストでチャーリーがフランクのうしろ姿を見送るときの眼差しは、子供を見守る親のような温かさにあふれ、フランクが意図した計画はチャント成功したのです。

    絡まり続けた二人のダンスは、投げ出しそうになりながらも踊り続けた結果 社会の身動きできないくらいにコチコチに固められた土壌を 掘りおこす力になりました。

     映画の中でほんのわずかな時間フランクが踊ったダンスは、そこ
     に生きる喜びのすべてが発散されているかのように“夢の香り”
     としていつまでも鼻と心にしみわたります。

     * 監督 マーティン・ブレスト   * 1992年 作品
     * 出演 アル・パチーノ   クリス・オドネル
     
     花 アル・パチーノが見せた、目が見えないはずのフランクがリ
     ードしたタンゴは目より鼻の役割の大切さを教えてくれました。

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