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- 2022.04.05 Tuesday
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天津神の子であることを証明する持ち物は天羽羽矢。
この天羽羽矢の返し矢で死ぬことになるのが高天原の命令に背いた天稚彦。
ニニギノミコトより先に降臨していたニギハヤヒも天羽羽矢の持ち主でしたが、
ナガスネヒコの信頼を裏切り殺害。
天羽羽矢を持つこの両者の共通点は自分の都合を押し通していること。
殺された方はやってられない!
女を食い物にしていた八岐大蛇を殺したのが
スサノオノミコトの十握剣(十束剣・十挙剣)で別名・天羽羽斬剣。
注目すべきは羽羽矢と羽羽斬剣の羽羽。
また稚彦と瓜二つだったアジスキタカヒコネが
死人と間違われたことで怒って喪屋を斬ったのも十握剣。
自分の都合をネチネチ押し通す男は天羽羽矢を持ち、
そのネチネチした羽羽を切り裂くのが十握剣を持つ荒い男。
その羽羽にさらに羽が生え羽羽羽になると、
ケツァルコアトルという名の羽毛の生えた蛇に変身。
鷲と一体化した羽羽は龍となり、この世界から脱出可能。
八人姉妹のうち長女から七女までの姉妹を喰い物にしてきたのが高志国出身の八岐大蛇。年一回のサイクルで出雲来訪を繰り返していた八岐大蛇ですが、八年目の八女を喰う段階で邪魔者が入ります。八人姉妹の両親になるのが大山祇神の子だった足名椎(脚摩乳)&手名椎(手摩乳)で、ツチと読まされる椎夫婦のツチは汚点のない白(乳色)? ユニークな名前から察するところ互いに欠けたところを補い合う不完全夫婦のようで、彼らは八人もいた娘が一人になるまで八岐大蛇に抵抗しなかったことが分かります。七年間も娘を失い続けた夫婦の辛さと悲しみは如何ほどだったか。そして物語はすべてを失ってしまう可能性のあった八年目の土壇場を迎えていました。
一方抵抗されなければいい気になって愚行を重ねたのが八岐大蛇で、今の東電と天下り官僚ジジイみたいなもの。苦痛を受け続けた出雲族の叫び“ヤメ(八女)ロ!”は高天原に届き、出雲の元凶となっていた八岐大蛇は殺されることで一応(懲りずにすぐ復活する)の終結を迎えます。図に乗り過ぎた八岐大蛇と同じように、福島第一原発は7号機8号機までもがさらに計画中でした。八岐大蛇を退治したスサノオノミコトは現在根国(地中)を統括中・・ ということは・・
三種の神器の一つ“天叢雲剣”はスサノオノミコトに殺された八岐大蛇が人生の最後に出現させたもの。八岐大蛇の頭上に常に叢雲がかかっていたことからの命名で、その後この剣がヤマトタケルの命を救ったことで草薙剣と呼ばれることになります。
日本の宝(天叢雲剣)の生みの親は“八”がキーワードになっている大酒飲みの八岐大蛇。ハチ尽くしで語られる八岐大蛇の死に方も八つ裂きで、叢雲グループを構成しているのはすべてハチ。そのハチ組を代表する八岐大蛇を殺したスサノオノミコトが詠んだ歌も何故かハチ尽くし。
八雲立つ 出雲八重垣 妻(夫)籠みに 八重垣作る その八重垣を
天叢雲剣は“八重垣剣”という名も持ち合わせていました。叢雲(八重垣?)と共に行動していた八岐大蛇が生み出した剣とは垣根のように何かを遮断する剣? その遮断する剣と考えられるヒントになるのがハチ。一週間は八日目で同じ曜日になり、ドレミで構成される音階も八番目は高低差があったとしても同じ音。そんな繰り返しを遮断し、突き抜けるのがハチの意味するところかな。
伝わっている話では当時8歳の安徳天皇とともに水没したままだとか・・
足のない大蛇が生み出した日本の宝は陸地にはなく壇ノ浦の海底にあることになり、
まず海底に連れて行ってくれる亀を探すことが急務!
歴史が繰り返すということは永遠に繰り返されるのが陸地のルール。
そんな繰り返しを遮断したのが出雲国の祖となったスサノオノミコトでした。
神話に記された神々の名前は必ずといっていいぐらいに“何々神”あるいは“何々の命”という風に名前の後に神や命が添えられています。神や命が大多数を占める神々の世界で、後ろに何もくっ付かない名前の人物が“天津麻羅”。天津という冠が被せられているので天上界の人物のはずなのに麻羅の評価は何故か低い。意図的に神や命という言葉が外されているように思います。
古事記にだけ登場する麻羅は天照大神がこの世から姿を消した際、オモイカネ神に“鍛人(かぬち)”として呼び出されました。鍛人とは燃やして軟らかくなった金属(鉄)を打って鍛え刀剣を作る仕事をしている人のこと。熱いうちに鍛えられた鉄を刀剣にするにはタイミングが大事! そんなタイミングを熟知していたのが神でも命でもない天津麻羅。
ギリシア神話に登場するアフロディテを妻にしたヘファイストス(ローマ神話のウルカヌス)も鍛人でした。刀剣作りに秀でていた麻羅・・しかし神々の世界では評価されるどころか軽視されている感じ。刀剣を自分一人で作れるということがよくないのか、刀剣作りそのものが軽視される要因だったのか。そういえばヘファイストスも生まれてすぐに母親ヘラの手によって海に落とされるという辛い体験をしています。神々の世界で鍛人は嫌われる存在ってことなのか。
刀剣で思い出すのはスサノオノミオトが八岐大蛇を退治し切り刻んだ“十握剣”。
この剣で切り刻まれた八岐大蛇の尾から出現したのが“天叢雲剣”すなわち三種の神器の一つになった“草薙剣”でした。かつてイザナギノミコトが息子・迦具土神を斬り付けた曰く付き(子殺し)の剣も十握剣で、父イザナギノミコトの指示に従わなかったスサノオノミコトは天上界から追放され地上に落とされました。その時に持参したのが十握剣ということなんだろうね。
女好きで女を食いモノにしていた八岐大蛇伝説が残る出雲国の斐伊川上流は砂鉄が採取できる場所。そんな斐伊川(鳥上の峯)を選んで高天原から落ちてきたのがスサノオノミコトでした。大蛇退治は成功したものの、その時に使用した十握剣の刃は欠けてしまったという話。天上界で子殺しに使用された十握剣の価値を失わせ使えなくさせたのが八岐大蛇の尾に隠されていた何か非常にカタイモノ。
十握剣の刃を欠けさせるぐらいの堅さと強靭さを持っていたのが八岐大蛇の尾先?
この八岐大蛇の尾先が天津麻羅に近いように思います。となると天津麻羅は八岐大蛇の一部だった可能性が・・ヤッカイモノとして常に退治の対象だった八岐大蛇の一部が麻羅なら軽視され呼び付けられる筋書きにガッテン!
再生能力に優れていた八岐大蛇は死んでも死んでも復活し常に退治される側の損な役回りですが、大酒飲みの八岐大蛇が退治されたことによって生み出された剣は三種の神器の一つになりました。一方麻羅が自ら作り出す剣の評価はイマイチ低い。この差は何なのかを考えると、何かと対峙した結果 危険な剣が生じたことを神話は評価しています。しかし闘う相手がいない中、自分で作る危険な剣の評価は低い。
しかし天照大神がこの世から消えた時、トップで呼び出されたのが天津麻羅だったことを思い出すと闇の世界でチカラを発揮するのが麻羅! 賢さ抜群のオモイカネ神が天照大神をこの世に呼び戻すためトップに起用し呼び付けた理由として想像できることはオモイカネ神の友人のような立場にあったのが麻羅だったから。天津麻羅は意外にもオモイカネ神に頼られていたのかもネ!
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大阪で生まれ育ったエスマルは今週末で大阪を離れます。日没の太陽が空全体を薄紅色に染める景色(向こうに見える山並は六甲山系)は大阪とは思えないぐらいに美しい。何かを終わらせることは何かを始める以上に大変なことだと感じました。
記念に今回のコースを記録しておきます。昨日の昼頃高知を出発し夕方に美作かんぽに到着! 交通費2000円は嬉しい。今日は姫路方面に向けて田舎道(国道179号)をしばらく走行し、竜野インターで山陽道に乗り入れました。通常(美作〜宝塚)なら3250円のところ今回は1800円。何とかわいい節約なのでしょう。
まあ一種のゲーム感覚で遊んでいるようなものですが・・