口から吐き出す

        月読神の受持ちだった保食神は月読神の食事を担当していました。
  陸を向いて米飯を吐き出し、海を向いて魚を吐き出し、山を向いて獣を吐き出します。
          口から吐き出したものを私に食べさせるとは汚らわしい!
                 怒った月読神は保食神を殺害。
             
         火の神出産で陰部が焼かれ死に瀕していたイザナミノミコト。
         死と向き合いながらも消化された糞から土の神、尿から水の神、
       そして消化されなかったものとして口から生まれるのが鉱山の神金山彦。
      こうして聖なる死と向き合うイザナミノミコトの腹はカラッポになります。
         一度は口にしたものの消化できず吐き出すことになるイザナミ。
     山師とも呼ばれる金山関係者(たたらの炉を見つめ過ぎて一つ目になった)は 
                食の対象から外さなければいけない。 
       

和解

             黄泉国の住人になってしまった妻を追いかけた夫。
           上辺の妻しか知らなかった夫は妻の異変にたじろぎ逃走。
                  上辺だけで納得できるのが男?
        菊理媛(くくりひめ)はそんな危機的状況の夫婦の間に出現します。
                  喧嘩別れ寸前だった夫婦は和解。
            争いを回避できる力を持ち合わせているのが菊理媛?
                 登場するのは日本書紀巻1の一書だけ。
                滅多にないことなので一書の一箇所で十分。
              普通は妻を放り出して逃げる夫に愛想を尽かすのが妻。
                      喧嘩する夫婦は仲が悪い。
      

ヘグイ

           黄泉戸喫(黄泉国の食べ物を口にすること)の結果、
         イザナミノミコトは生者の国に帰れなくなる話がありました。
         黄泉戸喫のヘグイとは火を使う竃で調理したものを食べること。
         くど・へっついとも呼ばれるカマドは竃神が宿る神聖な場所。
           父に殺され、この世に存在できなくなった火の神は
            竃神とともに母の国の住人になっていました。
  一方、イザナミノミコトが帰れなくなった生者の国は実際のところ火はありません。
          
        竃神はオキツ(奥津)ヒコ&オキツヒメという名で表現されています。
ルーツは大山積神の娘(神太市姫)とスサノオノミコトの間に生まれたオオトシ神にあり、
                その妹が食べ物を司るウカノミタマ。
          オキツヒメの別名として大戸(おおべ)姫という名があり、
            ヘグイ(戸喫)の戸はオキツヒメにもありました。
 男神に食べ物を乞われ提供したにもかかわらずオオゲツヒメとウケモチ神は殺されます。
               殺されないようにするには戸が大事。

      天照大神の食事を受け持つのが放浪の果てに呼び寄せられた豊受大神。
         豊受大神のルーツは火で陰部を消失したイザナミノミコト。 
  黄泉国で汚いものを見て逃げ出したイザナギノミコトの血は一滴も加わっていない。
    死に瀕した女神の尿から生まれたワクムスビの子として生まれた豊受大神は
            黄泉戸喫を実践したイザナミノミコトの孫。
      一方、イザナギノミコトの禊単独出産で生まれたのが天照大神でした。
    日本を代表する天照大神の親は父だけで豊受大神の親は母だけということになり、
             ともに男女別々の単独出産による子。
       男女の交わりがない状態で出産に至るのは聖母マリアの話に似て、
                 神聖であることの証し。 


杖を捨てる

       紫は 灰さすものそ 海石榴市の 八十のに 逢へる子や誰

 
ムラサキ草の根(紫色)で染めた色が高貴さを象徴する紫。椿(海石榴)の灰を入れるとよく染まることから紫は灰さすものだったようで、椿の灰パワーが不足すると鮮明な紫に染まらず、褪せた紫になるらしい。“八十の衢(やそのちまた)”とは道が交わる危険な辻道のこと。運が悪ければ死に、運に恵まれれば高貴な運命の人との出会いが約束されているのがチマタ?

           
しこめききたなき国から逃走したイザナギノミコトは黄泉国とこの世の分岐点(黄泉平坂)で、妻に“これ以上は来るな!”と言って投げ捨てたのが杖(日本書紀)。そしてその杖から生まれたのがチマタとも読む岐(ふなど)神。また古事記は禊で最初に捨てたのが杖で、その杖から生まれたのが衝立船戸神でした。岐路に立ったイザナギノミコトは杖を捨てたことで方向性がハッキリしたように思います。

国生み・神生みで杖(妻?)を必要としていたイザナギノミコトは穢れた世界を見たことで、主要三貴神を誕生させるという快挙を成し遂げています。穢れた死者の国に行き穢れた妻に出会ったからこそ男・イザナギノミコトは杖を捨て、女性の役目である出産にこぎつけることができました。男でありながら出産できたのは黄泉国を管理していた妻のおかげ? 血迷ったイザナギノミコトを女色に染めたイザナミノミコトはきっと灰だらけ。


しこめききたなき国

穢れた黄泉国の食べ物を口にしてしまった(黄泉戸喫)イザナミノミコトは死者が住む黄泉国住人となり、二度とこの世に戻れない状態にありました。穢れが強調された黄泉国に当てられた漢字を素直に考えると黄色い泉の国。地中から水が湧き出る場所を泉と呼ぶことから関連付けると黄色い水が黄泉。人の生命維持に不可欠な透明な水(真水)ではなく、飲料に適さない濁った水が湧き出る場所が黄泉国のよう。ここで五行(木火土金水の元素が互いに影響し合って万物は変化し循環する)思想を当てはめて考えると黄色を象徴するのが土。この土が水を濁し滅ぼすことから両者の関係は陰(相剋)となり、透明な水(泉)は濁った泥水(黄泉)に。そして発生するのが泥試合で、黄色い水(イザ波の国)はイザナギ(イザ凪)にとって合わない水だった?

             
水が合わない場所から帰ったイザナギが即座に実践したのが黄泉国の穢れを洗い流すための水を使った禊。キレイな水が湧き出ていたと思われるその場所は筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原という風に詳しく表現されています。この禊の場所で気になるのが日向(ひむか)の橘で、非時香菓を連想してしまう。今の橘にたとえられた非時香菓といえば常世国で、禊に設定された場所は時間に振り回されることのない常世国?
また指の間からこぼれ落ちるほど小さい神として表現されていた常世出身の少彦名神に合致するのが小門。さらに人に尽くすイメージの筑紫を想像するとすべての国民を不安に陥れている今の日本とはかけ離れた国が筑紫だと思う。しこめききたなき国から帰還したイザナギノミコトが実践した禊の場所に湧き出ていたと思われるのは当然真水。放射能に汚染された危険な水を周囲に垂れ流している今の日本は黄泉国同然で、国全体が禊をしなければいけないのかもしれない。

 

脱出

愛しい妻を追いかけ辿り着いた黄泉国で夫は約束を破り、妻の姿を見てしまいます。
イザナミの肉体には無数の蛆虫がたかりゴロゴロ音をたてて這い回る状況にあった現場を目にしたイザナギは一目散に逃走。妻を追いかけた夫に代わり今度は恥をかかされたイザナミがイザナギを追いかける番となり、黄泉国住人になってしまった妻に恥をかかせた夫の選択は何が何でも暗い黄泉国を脱出することでした。その脱出要因と考えられるのが日本の怖いものの代表として表現された地震・雷・火事・親父。修羅場と化した黄泉国でイザナギが恐怖と感じたものは何だったのか・・ 死んだイザナミの亡骸(頭・胸・腹・陰部・両手・両足)から8種の雷が生まれていた記述がありました。イザナギ逃走の根本にあったと考えられるのが妻の肉体に宿った雷すなわち夫に裏切られた妻の怒り。

 
ところで地震・雷・火事の怖さは納得できても親父の怖さって何? 恐怖の自然災害や火(日本の火の神は殺された)の恐怖に加え、落ちがオヤジってどういうこと?
親父すなわち一家の柱であり長でありエライ人。特に組織の中のエライ人が構成する暗い世界は絶対的なもの・・ もし逆らえば身の破滅? 神話の中のイザナギは恐怖の雷から逃げ出し、禊(今までの持ち物や衣類を捨て去り、水で身を清める)を実践することで多くの神々を誕生させています。恐怖に直面したからこそ暗くて見にくい世界から脱出できたのがイザナギでした。地震・津波・原発という連鎖の恐怖に直面した日本はどこに向かうのか。

               


女の恥

命懸けで火の神出産を果たしたイザナミノミコトは陰部を損傷・・その結果今までの世界とは違う黄泉国に行くことになります。醜女ばかりで形成されていた黄泉国の住人となったイザナミは黄泉国の食べ物を口にし、元の世界(現世)に戻れなくなることを記紀は黄泉戸喫(よもつへぐい)という言葉で表現しています。黄泉戸喫の“戸(へ)”は黄泉国の竈のことで、黄泉国にはすでに火があったことが記されています。その竈で煮炊きしたものを食べた(喫煙の“喫”という漢字が使われている)ことで黄泉国住人として認められたのがイザナミノミコト。  

  
食べる以外に吸うという意味をもつ“喫”は竈から立ちのぼる煙を吸う・・すなわち香りを嗅ぐことかも。見る目聞く耳を重視する現世とは異なり、黄泉国の食べ物は香り? 母を死に追いやった迦具土神や母の国に行きたい!と泣き叫んでいたスサノオノミコオト(鼻から誕生)が関与する黄泉国は鼻が利き火を扱えるタイプでなければ入国できないような・・ そこで思い出すのが妻を迎えに行ったものの、醜い妻の姿に耐えきれず逃走した夫イザナギノミコト。妻の「見るな!」の禁を犯し覗き見した挙句、逃走するしかなかった夫は目耳派で鼻は利かない。

 
妻の「見るな!」の禁を犯したもう一人の人物が海神の娘・豊玉姫と結婚した山幸彦(火兄弟三人の末っ子で火が一番弱い)。屋根が完成しない中途半端な産屋で出産に臨む豊玉姫ですが、本来の姿に戻らなければいけないのが出産時の掟。禁を犯した夫がそこで目にしたものは八壽鰐、そして豊玉姫は夫に言います。“私に恥をかかした”と・・ 先のイザナミも覗き見し逃走したイザナギに言ったのが、豊玉姫と同じセリフ。夫婦でありながら信頼関係が保たれていないことを知った妻は夫に恥をかかされ、二人に待っていたのが永遠の別れ。恥をかかされたイザナミ(凹)と恥をかかしたイザナギ(凸)は初めから住む世界が違っていたのかも。平らな関係ではなく凹凸の激しい二人は別れるべくして別れたという感じ。

             
醜女が形成する黄泉国のリーダーになったイザナミノミコトですが、ギリシア神話にも女武者だけで形成されたアマゾン(アマゾネスとも)という部族がいました。アマゾンの語源はギリシア語で乳なし・・ となると直結するのは故郷に帰らなければいけなくなった豊玉姫が切り裂いた乳房。夫に恥をかかされた妻は自分の乳房をこの世に置き、乳なし女性として豊玉姫は帰国します。イザナミノミコトの陰部損傷に似て、女性の象徴である乳房を切断したのが豊玉姫というワニ部族。女性でありながら女という性を捨てざるを得ない立場に立たされた妻の心情を思うと切ない。夫と妻の間に介入した女の恥を受け止めなければいけないのは夫の方。余談になりますが、オオモノヌシの場合は妻に向かって恥をかかしたとネチネチ言ってましたが・・     


ヤマブドウ

鎌倉時代初期に甲斐国で栽培され始めたのがヨーロッパ・ブドウ。古くから日本に自生していたヤマブドウは栽培品種のブドウとは系統を異にするブドウで、甘さより酸味の方が勝りワインなどには向かないらしい。蒜山の土産物店で目立っていたのがヤマブドウを原料にしたジャム・ジュース・ヨーグルト。ヤマブドウの香りというか、とにかく匂います。
           

   ネットで拝借したヤマブドウ。
  
普通のブドウのように房状になっていないのが特徴で、実のなり方はバラバラ。
         
風通しがいいので蒸れる心配はなさそうですが、

   商品化するには大変そうな感じ。

 
日本固有の野性種という言葉に反応し、突如思い出したのが黄泉国からこの世に帰還する際のイザナギノミコトと黄泉醜女。黄泉醜女に追いかけられたイザナギノミコトが髪飾りを放り投げることで生えてきたのがブドウではなくヤマブドウ。栽培品種のブドウに比べ栄養価に富むヤマブドウは黄泉醜女の好物で、この世との分岐点(黄泉比良坂)に生えていた甘い桃の実は醜女の口には合わなかったという話。黄泉国で野性的に成長するタケノコやヤマブドウ(どちらもイザナギの髪飾りから生えた)なら頓着なく口にした醜女だったのに、イザナギノミコトが放り投げた桃(偶然生えていた)には拒否反応を示しました。

                        
人の手で栽培される桃と対比させてヤマブドウを考えると奥山に育ち味は極めて酸っぱいのが特徴で、イザナミノミコトが管理下に置く黄泉醜女が好んで食べるフルーツとなります。もしかして自主独立できる女性たちの国が黄泉国? 人の手を煩わせることなく育つヤマブドウは野性パワーの宝庫かも。若い頃から妙に高原に惹かれていたエスマルが初めて旅した場所が信州の美ヶ原高原。開放感にあふれた高原に行くと日々の重苦しさから解き放たれる気分になるので最近は好んで高知から北を目指しています。高原育ちの山葡萄ジュースを飲んで黄泉醜女のグループに加えてもらうことにしよう。


生は奇なり死は帰なり

                

    『奇』 も 『帰』 も “き” と読むこの言葉は遥か昔の漢代を生きた
          “淮南子(えなんじ)” という人の言葉です。
  生と死を対比させて表現した言葉に“生は難く死は易し”というのもあって、
               これは誰の言葉? 
        エスマルは淮南子が感じた生と死の言葉は好きですが、
           難と易で示した生と死の言葉は嫌いです。

     生は奇妙・奇跡・怪奇・奇特そして事実は小説より奇なりの “奇”。
  死は帰宅・回帰・帰還・帰着など自分本来の場所に “帰ること” ができれば
                     詩になる死。
         生成りの生を気成りに生き、奇体験をたくさん積んで
           帰るのは記紀に登場する黄泉国の黄なり。


奇しき櫛

               

この世と遠く離れた黄泉国住人になってしまった妻をこの世に連れ戻すため、奮起したのがイザナギノミコト。しかし奮起して黄泉国にたどり着いた割にその場でしたことは黄泉国で暮らしていた妻の姿の覗き見。しかも妻との約束を破ってまで覗き見するイザナギノミコトは本気で妻を救う気持ちがあったのか大いに疑問! 暗黒の黄泉国で覗き見をするには明かりが必要。そこで自分の髪の毛に挿していた櫛の歯を折って火を灯したという話ですが、その櫛の歯に点火した火はどのような経緯でイザナギノミコトが獲得したのかが分からない。

          
黄泉国行きの原因となったのはイザナギ&イザナミの最後の子となった火の神・迦具土神。イザナミノミコトが火の神を出産するまでは仲のいい夫婦だったのに、火の神誕生を機に夫婦は別れることになりました。その別離の根本は妻が火の神を生んだことで、その結果イザナミノミコトは黄泉国へ。女陰の火傷が元で死んだイザナミノミコトの亡骸から生まれたのが八種の雷だったことを思い出すと、屈折する光を伴う雷(神鳴り)すなわち稲妻がイザナミノミコトの真の姿? 黄泉津大神となったイザナミノミコトが管理する黄泉国は屈折する光を放射する天の国?

 
黄泉国の妻を覗き見したいがために櫛の歯の一本を折って火を灯したイザナギノミコトでしたが、妻の言葉“わたしを見ないで!”を無視して覗き見に集中した結果、夫婦の別れは永遠のものになりました。妻を黄泉国から救い出すつもりで行ったにもかかわらず、夫のしたことは覗き見と裏切り。イザナミノミコトが怒るのも当然で、仲の良かった夫婦の最後は別離で終わります。その別離の根本にあったのは妻があらゆるものを灰にしてしまう火の神を誕生させてしまったこと。そしてその原因となった火の神はイザナギノミコトの手により殺される事態を招いていました。

火傷した女陰は消滅し肉体的に女性とはいえなくなったイザナミノミコトが向かった先が黄泉国とすると、単に死者の国ということだけではなく性別不詳になった女性が多く住んでいたのが黄泉国かも。妻を裏切り汚い妻を覗き見した夫はただその場を離れることだけしかできないという情けない話が展開する中で、そんなツマラン男を追いかけたのがイザナミノミコトに指示された黄泉醜女。この追いかけシーンでイザナギノミコトが逃げ切るため自分の後ろに放り投げたものの一つが櫛の歯でした。先に火を灯したものと同一の櫛とするなら二本目の歯が折られたこの櫛は歯抜け状態。

 
逃げる男を追うのが女・・というシチュエイションは現代社会にも多く、裏切られた女は薄情な男を許せず追いかけてしまう結果になるのが世の常ということでしょうか。裏切りを知ったイザナミノミコトの命令で逃げる男を追いかけるのは黄泉醜女で、醜女の特性が明らかになるのがイザナギノミコトの放り投げたもの(三種類)に対する反応でした。イザナミノミコトの分身と考えればいいのか、黄泉国在住の女の特性と考えればいいのか・・黄泉醜女は地面に落ちたものに喰らいつく描写はやはり醜い!・・でもタクマシイ?

               
まず初めに地面に落とされたのがイザナギノミコトの髪の毛の左側に挿していた黒い髪飾り。女性に変装していたのではないかと感じる黒っぽい髪飾りはたちまちその場で山葡萄となり醜女はムシャムシャ。次に落とされたものが先に紹介した爪櫛の歯で、右側の髪の毛を飾っていたモノ。左右の頭に飾り物を付けていたイザナギノミコトは女装でもしていたように感じるのですが・・あるいは黄泉国は女でなければ入れない国? 

 
歯の細かく詰まっている爪櫛の歯は地面に落ちるとタケノコになったということから材質は竹? 櫛といえば高価なツゲ櫛を思い出しますが、この爪櫛は竹製なのかも。追いかけてくる醜女はこのタケノコにも喰らいつく有様で、好き嫌いなく何でも食べるのが醜女の特徴。しかし最後に投げられた美味しそうな桃には拒否反応を示し、醜女は追いかけるのを止めて退散しています。野性的な山葡萄やタケノコは口に合うけれど、甘い桃は口に合わないのが黄泉醜女。そんなワイルド系の黄泉醜女を管理下に置いていたのがイザナミノミコトでした。

 
いろいろな角度から神話場面をひもとこうとしているエスマルですが、今回一番不可解に感じたのがイザナギノミコトの頭を飾っていた飾り物。特に櫛を突き刺していたイザナギノミコトの頭はどんな髪型だったのか。さらに歯が詰まった状態の爪櫛の歯をドンドン欠けさせていくイザナギノノミコトは櫛を大切に扱っていない。そんな父から生まれたスサノオノミコトと櫛の関わりも深く、将来の妻になる“櫛名田比売・奇稲田姫”を呪力があるとされていた櫛に変え自分の頭に挿して八岐大蛇退治に向かいました。

 
父親が櫛の歯を欠けさせたことと比べると息子は櫛を大事に扱っていました。父の命令にも背き海の支配を蹴ったスサノオノミコトは念願通りクシナダヒメと結婚し、大きな宮を建てて幸せに暮らしたという話。そんな息子と比べると妻を怒らせ決定的な別れにまで追い込んだイザナギノミコトは櫛(奇し)を粗末に扱い、妻を助けずに自分だけ逃げ出したどうしようもない男。櫛を粗末に扱ったイザナギノミコトは“奇し”の霊力を感じていなかったということでしょうね。奇しくもタイプが違う父から生まれた息子はママの国(黄泉国)を目指していました。海を統治せず根国の管理者になったスサノオノミコトはもしかして黄泉国に通じる抜け道を知っていた?


calendar
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM