風の色

近寄りがたい雪山や深い谷間をとらえた目(空撮)は
穏やかな田園風景や湖畔を通り過ぎ、
森林の木々の間から一直線に草原(丘)を目指す。

 

風に誘われるように草原に来て一人遊ぶ風の子マリア。

時を止めて!と言いたくなる。

 

丘の上の馬鹿はみんなに馬鹿と言われても気にしない。

マリアと同じように心で遊ぶ術を知っているから。

今日も明日も丘に来て

丘の上で何をするでもなく時を過ごす。

この世が真実ではないことを彼らは知っているから。


そのあとに

ソウイング(sewing)とは

針に糸を通して一針一針縫い進めていく(a needle plling thread)こと。

 

布を重ねてキルトに仕上げるためには

先に重ねる模様を考え、

その部分を裁断するという前の段階が必要となる。

前があってはじめて計画していた模様ができあがる。

 

ソ(sew)の後のラ(la)は a note to follow sew と表現されている。

縫い続けた後に見えてくるものということで

チクチクが要求される針仕事の結果がラ。

 

 

音階を示すハンドサインのソはすべての指が解放されている。

 

チクチクでグッタリ?

 

それでも一段上の主音を目指さなくちゃ!

お茶でも飲んで。

 

最後の階段シーンで

子供たちは上がったり下がったり。

でも家庭教師のマリアは一段一段階段を上り続けて

ソプラノに達する。

 

高いところに立つと

今まで見えなかったものが見え始める。

 

私の主は

私の足を雌鹿のようにし、私に高い所を歩ませる。(聖書)


はじめに言葉ありき

主の御声は雌鹿をもだえさせ、
月満ちぬ内に子を産ませる。
神殿のものはみな唱える『栄光あれ』と。(聖書)

 

ドレミの歌のDo(音階の最初)は雌鹿のdoe(a deer, a female deer)。
主の御声と融合すれば
栄光あるメロディ(生)が産まれる。


明明

羊は一般に従順温厚で群れやすく、
山羊は勇猛、時に攻撃的で雑食傾向が強い。

 

新約聖書において羊は神の使いで、
野羊は悪魔の象徴みたいに扱われている。
羊は右腕の右に、ヤギは左団扇の左に分けられ、
羊は救われヤギは呪われるという。

 

読まず(詮索しない)に食べる(終らせる)山羊さんの性格では

喧嘩(戦争)にまで発展しない。

 

孤独な山羊飼い (goatherd) の明るい声 (ヨーデル) は

遠くまで響いて人の心にしみわたる。


笛はお断りします

1938年、オーストリアはドイツに併合される。

 

オーストリア、ザルツブルグ 1930年代、最後の栄光の時
映画 『サウンドオブミュージック』 はこの言葉で始まる。

映画の舞台になったオーストリアは当時親ナチ派が多数を占め、
ドイツ国民統一の動きはオーストリアをのみ込み
オーストリアもまたのみ込まれることをよしとしたのだろう。
強い国になるために。

 

規律と秩序で動いているトラップ家のポイントは大佐が吹く笛。
笛?
ジョニーウォカー(海辺のカフカ)の目的は
今の笛よりもっと大きな笛を作ることだった。

 

その指示命令をつかさどる笛をやめさせたのが家庭教師マリア。
「笛はお断りします」
ジョニーウォカーの全世界を乗っ取る野望は屈した。
マリアという女性の存在で。
 


すべての山に登れ

映画 『サウンドオブミュージック』 のラストでシスターは言う。
「罪を犯しました」

修道院から脱出しようとするトラップ一家を追いかけ
車に乗り込むナチ党員。
しかしエンジンがかからない。

シスターの罪とは
ナチの車のエンジン系統の一部を抜き取ることだった。
シスターの罪を裁くのは神であって人間ではない。

 

シスターの罪のおかげでトラップ一家は徒歩で国境を越える。

 

山は山に登った者にしか見えない景色を見せる。

一線を越えると今までの自分とは違う自分が見える。


聖痕

神にとって神殿が何であろう。
もし一人のまずしい男が
人間を命を捨てるほど愛したならば (遠藤周作の死海のほとり)

 

人間に対する愛の証明として
イエスは命を捨てた。
長時間の苦しみが続く磔によって死んだイエスの身体には
聖痕という5つの傷が残った。

 

 

この世界に愛はない。

だから

次元の違う愛の中にいることを求めるなら

傷付くことを怖れてはいけない。

 

すべての人間は愛を求めていると思う。

だからイエスがいて聖痕がある。


燃える酒

ウォッカ発祥の地はロシアではなくポーランドだと言われている。
強国ロシアがウォッカを誕生させたと世界に向けて宣言すれば
歴史はそのように動いていく。
その一方でポーランドは国を切り刻まれながらも前進を続け、
ウォッカ(蒸留酒)の世界一を産み出すことに成功する。

蒸留を70回以上も繰り返すことで産み出された
アルコール度数96というスピリタスがそれ。
消毒用アルコールでも70度ぐらいなので
除菌に関しては火を除いてスピリタスにかなうものはない。

ポーランドには女を食らう竜伝説というのがあるんだけれど、
日本にもヤマタノオロチという酒飲みが女を食っていた話を思い出す。
ポーランドの竜もスピリタスを喉に流し込めば
あっという間に自分を見失って火を噴き出すことになる。
ある面、火の浄化作用であらゆる雑菌は死滅する。
その役割を担っていたのが竜?

 

抽出力は他のどんな酒よりも強く、
ポーランドでは果実酒造りに用いられているようだ。
もし人がスピルタスの中に入れば
その抽出力の激しさで
外部には見えないスピリットがすべてさらけ出される。

 

スピリット(spirit)の元はラテン語の spiritus で
息、呼吸、魂、勇気、活気などを意味する言葉である。
だから人間の spirit は spiritus によって抽出される可能性を秘めている。
人によっては恐怖のスピリット。

ポーランドがいじめられる要因の一つになっているのかもね。


フランシスの場合

「オーストリアとイタリアの間にセンメリング峠がある。
アルプス山中の険しい峠に、ウィーンとベニスを結ぶ鉄道が敷かれた。
列車が走る予定はなく、そのずっと前に線路は作られた。
いつか列車が通るのを信じて」

 

映画 『トスカーナの休日』 の主人公フランシス (アメリカ人) は
旦那の浮気で離婚するはめになるのだけれど、
彼女に経済力があったがゆえに
慰謝料を払い家まで手放すことになる。
家を売ったお金は手元に残ったものの、
旦那の一方的な裏切りに殺意を抱くこともなく
離婚は成立する。

ひょんなことから
アメリカを離れイタリアに向かった孤独なフランシス。
もうアメリカには戻れないという気持ちがそうさせたのか、
彼女は衝動的にトスカーナで出会った古い屋敷を購入する。

 

「たった一人なのにこんなに大きな家を買ってバカみたい」

落ち込むフランシスに地元で親しくなった友人が言う。
冒頭に書いた言葉を。

 

センメリング鉄道は世界で初めて険しいアルプスを越えた。
超える前の作業として
山に分け入り機械を導入し
時間をかけて整備しなければ線路は完成しない。
誰にも見えない未来だからこそ
当時の人たちはアルプス山中を列車が走ることを夢見たのだろう。
そしてその夢は現実になる。

 

人生で起こる最悪のことは、
実は次に起こる最高に幸せなことへの始まりだったりする。
エイヤッ!でやってみないと分からない。


やってみると正解か間違いかがハッキリする。
たとえ間違いでも間違いという答えが出る。
答えが出るのはいいもんだ。


土を選ぶ草

ポーランドのお酒ズブロッカ(ZUBROWKA)には草が入っている。
草の成分(クマリン)が度数の高いウォッカに溶け込むことで
心地よい香りを放つズブロッカが生まれる。

そこら辺には生えていない草の生息場所は
ヨーロッパで唯一太古の自然を残していると言われる
『ビアウォヴィエジャの森(1979年に自然遺産に認定)』。
どこにでも生えるただの茅ではないスウィートグラス(和名は香茅)は
キレイな土地を選べる感性に秀でているといえる。

 

またその甘い草を好んで食べるのがバイソン(野牛)なので
バイソングラスという名前も有している。
草でありながらそう簡単には生えない香茅と
腹立たしいぐらいに根を下ろして広がる茅との決定的な違いは香り。

香りを放つ人になりたい。


calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  
<< February 2019 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM